2014-01-01から1年間の記事一覧

日本のクリスマス(2)

クリスマス、終わってしまいました。 クリスマス終わるまでにブログ更新するつもりが…すみません。 「お正月どうやって過ごした?」みたいな感覚で「クリスマスどうやって過ごした?」という会話に、私も信仰のなかった頃は違和感ありませんでした。 統計に…

日本のクリスマス(1)

どこもかしこもクリスマスソング…の時期になりました。 外国だと、 Merry christmas&Happy new year! となり、新年まで続くのですが、日本の場合、 24日のイブで盛り上がり、25日も終わりに近づくと、 売れ残りのクリスマスケーキが…

高倉健という生き方

昨日発売の「文芸春秋」1月号に掲載されている死の4日前に書かれたという手記は読んでいないのですが、NHKスペシャル「高倉健という生き方」を見て、ちょっとまとめてみようと思います。 2012年8月25日公開の映画、「あなたへ」が遺作となりました。 当時81…

「女子学園 悪い遊び」(2)

「だいたいね、嘗めてるよ。あたい達を学校祭の幹部に指名するなんてさ!」 川崎にある女子高、白薔薇学園中等部。 3年の女番長花子の啖呵で映画は始まります。 演じる後藤ルミ、眼の下に隈みたいなアイライン、ド迫力、どう見ても中学生には見えません。 (…

「女子学園 悪い遊び」(1)

1970年、ダイニチ映配。 桂先生が数あるDVDの中から「滅茶苦茶面白い」と太鼓判を押されたので、お借りしました。 「カルトムービー 本当に面白い日本映画1945→1980」にも紹介されています。 このタイトル、ちょっと怯(ひる)みました。 100%ポルノだと思…

「徳川セックス禁止令 色情大名」(4)

1972年、GWに公開された東映映画。 徳川家の34番目の清姫が性的に訓練され開花するプロセスを、実にコミカルに丹念に、ユーモラスに描いています。 一方で、白人(サンドラ・ジュリアン)の側室に女の切腹、34歳まで童貞だった殿が出した「閨房(セックス)…

「徳川セックス禁止令 色情大名」(3)

ううむ。 かなりはしょったつもりが、ここまでで、88分の映画の30分、3分の1にしか達していない。 改めて、この映画の密度の濃さに驚嘆します。 急がねば。 「こともあろうに異国女を側室にされようとは、どういうことでございます」 中臈、藤浪演じる…

「徳川セックス禁止令 色情大名」(2)

江戸文化の爛熟した文化文政、徳川11代将軍、家斉(いえなり)の時代。 家斉は正室とは別に、21人の愛妾をもつ、精力絶倫将軍。 54人の子供が量産され、 大量生産された姫と若君の配給先(縁組み)を、家臣は必死に探さねばならないわけです。そして、 34番…

「徳川セックス禁止令 色情大名」(1)

週末には更新する予定が…すみません。 私、躊躇していたんです。 金曜日の昼間にこの映画見て、 娯楽ポルノだと思ってたら、 なんか…凄い。 色んな意味で凄いんです。 まず、タイトルが凄い。 このタイトルだけで、 ブログにはアップ出来ない と思いました。…

「折り梅」(3)

ボケ老人と介護する嫁(家族)の日常…。 それが、深刻でも暗くなく、爽快感さえ感じられるのは、嫁の巴の優しさであり、賢さなんだろうな、と思います。 実の娘でもここまでできない。嫁姑になっていないところがいいです。 政子を施設に預けようとして、結…

折り梅(2)

いきなり余談ですが…。 将来の自分について、私は「ボケる」ことに救いを見出してたのですね。 老いて醜くなって、日々弱り、衰えていく自分…。 若返ることはない。 そんな現実に、耐えられない。直視できない。 「ボケる」ことで現実にオブラートがかかり、…

「折り梅」(1)

2002年の映画です。 十年くらい前にDVDで見たのですが、特に印象に残っていませんでした。 今、認知症について調べていて、参考資料として見直しました。 今では「認知症」という名称、定着しましたが、「痴呆症」と呼ばれていた頃の映画です。 介護保険…

5グラムの命(2)

前回、10日付のブログに「峠を越えました」と書いたのですが、実は、 峠を越えたのは片方だけ。 アリまみれだった方は、翌日亡くなってしまいました。 病院に連れて行って、家でお世話してミルクあげてからは元気だったのですね。 ほんの小指の先ほどの大き…

5グラムの命(1)

それは…先日の日曜、娘A(双子の姉)と礼拝に行った帰りの出来事でした。 雨に濡れた地面に、薄ピンクの半透明の芋虫みたいなのが落ちています。 こういうのに敏感な娘Aが、とっさに反応してしゃがみこんで覗き込みます。 小さいながら蠢(うごめ)いてる…

「盲獣」(3)

モデルのアキへのストーカー行為… から始まって、 異様なアトリエにアキを監禁、触覚芸術を完成させようとする道夫。 何でも道夫の言うことを聞いてきた母親。 アキを拉致するのにも手を貸しました。 ところが… 世間から隔離したアトリエで、母親と2人で暮…

「盲獣」(2)

盲目の自称彫刻家、道夫の異様なアトリエ。 巨大な裸婦像の上、ちょうど乳房の上で道夫はアキにモデルになってくれと迫ります。作品が完成すれば、ここからアキを解放すると。 道夫は言います。 色や形、耳で味わう芸術はあっても、 手で触って鑑賞する芸術…

「盲獣」(1)

随分前に観て、とてもインパクトがありました。 密室の中で描かれる、異常な愛。 桂千穂著「カルトムービー 本当に面白い日本映画1945→1980」 にも紹介されていて、それによると、 原作は江戸川乱歩の同名小説。読めばわかるが、映画は全く違うものになって…

「人生のディナー召し上がれ」(3)

「食欲がない」とよく言います。 悩み事があったり、体調が良くなかったり。 思えば、 退院の見込みもない、末期ガン、余命1ヶ月の患者に、 果たして、食欲があるのか。 そんな患者に、 リクエスト食を聞いて回る大谷さん。 並大抵の苦労ではないでしょう。 …

「人生のディナー召し上がれ」(2)

医療の現場では、食事は栄養を摂るための手段なのですね。 病院食でご馳走が出るとか、美味しいとかは、あまり聞きませんよね。 おかゆとか流動食…食事とも言えないような。 去年、父がくも膜下出血で倒れ入院した時、 病院食が美味しくない。 しきりにこぼ…

「人生のディナー召し上がれ」(1)

娘達の小学校で、今月から弁当が始まって、 そんなアホな。 と思いながら、仕方なく、少し早起きして弁当作りしています。 な、なんと夏休み冬休みを又にかけ…来年の2月まで続くそうです。 給食室の改造とかで。 中学からは覚悟してたけど。 小6からとは夢…

「ぼんち」(2)

喜久ぼんの父親、大阪船場の足袋問屋、河内屋の4代目を演じるのが船越英二。 2時間ドラマの帝王と言われる「船越英一郎」の父親ですね。 船越英一郎も俳優として悪くはないけど、 こんな父親もったら、俳優、やってられないのじゃないかしらん。 と思いまし…

「ぼんち」(1)

今回は、桂千穂著「カルトムービー 本当に面白い日本映画」に収録されてないのですが、 十年くらい前、新宿で観て、再びDVDで見て、 やっぱり面白い。 唸りました。 故山崎豊子のベストセラー小説が原作。1960年公開です。 大阪では、良家の坊ちゃん…

「HOUSEハウス」(3)

夏休み、オシャレ、ファンタ、マック、メロディ、スゥイート、クンフー、ガリ…の仲良し7人は、オシャレの亡き母親の実家、伯母様が一人で暮らす屋敷を訪ねます。 この南田洋子演じる伯母様が、何ともいいです。 …というか、この伯母様演じる南田洋子がいい…

「HOUSEハウス」(2)

桂千穂著「カルトムービー日本映画 1945→1980」で、 「こんな変わった映画はどこにもないせいか、いまだに海外で売れ、印税が入ります」 こんなキャプションで紹介されている、この映画。 1977年、当時、山口百恵、三浦友和のゴールデンコンビで正月と夏休み…

「HOUSEハウス」(1)

1977年、大林宣彦監督の劇場映画デビュー作で、脚本は桂先生です。 桂千穂著「カルトムービー 日本映画1945→1980」によると、 「私と大林宣彦監督との出会いはもうずいぶん昔になる」 なんでも、「映画評論」という雑誌で怪奇映画ベスト・テンという企画があ…

「七つの顔」

桂千穂著「カルトムービー 日本映画1945→1980」の一番最初に紹介されてる映画です。 1946年、大映映画。 「映画の醍醐味をすべて凝縮! カーチェイスに銃撃戦も 魅せる痛快推理劇」 著によると、当時日本はまだGHQの統治下にあり、日本刀を使用する時代劇…

「人魚伝説」

1984年、ATG配給。ディレクターズカンパニー、第一回作品だそうです。 桂千穂「カルトムービー 日本映画1981→2013」に紹介されています。 この映画、タイトルだけは知っていて何やら「凄い」映画だとは聞いていましたが未見でした。 今回、桂宅で(DVD…

「丑三つの村」(3)

村の閉鎖性…と前に書きました。 よそからこの村に来たタダアキが、暴れん坊で好き勝手やってるんですね。 それをやすよが、 「あの人、殺されるんかもわからん」 と継男に囁きます。父親と村の顔役(夏木勲)が相談していたと言うのです。 今まで村が平和に…

「丑三つの村」(2)

この映画、戦地に向かう兵士を見送る場面から始まります。 「××君、ばんざーい!」 ってやつですね。 見送る中に継男がいます。泣いてる母親に同情の目を向けながら、憧れの目で見ています。 汽車で出兵する兵士追いかけてへたります。 村始まって以来の神童…

「丑三つの村」(1)

「象を喰った連中」「大悪党」と、桂千穂著『カルトムービー 本当に面白い二本映画1945→1980』からセレクトしました。 カルト=崇拝。偏愛、マニアック…ということでしょうか? この本の扉にある「はじめに」によると、 我々は、「本当に面白い日本映画…