「人生のディナー召し上がれ」(1)
娘達の小学校で、今月から弁当が始まって、
そんなアホな。
と思いながら、仕方なく、少し早起きして弁当作りしています。
な、なんと夏休み冬休みを又にかけ…来年の2月まで続くそうです。
給食室の改造とかで。
中学からは覚悟してたけど。
小6からとは夢にも思っていなかったので、詐欺にあったような気分です。
別に、大した物入れるわけじゃないけど、でも、
冷凍食品は使いたくない。
ある程度、娘達に「楽しみ」なお弁当にしたい。
という思いはありました。
蓋を開ければ…。
「味はいいんだけど、見た目が…」
と双子の姉。
彩(いろど)りが良くないらしく、
「他の子のは、もっと美味しそう」
点数にすると65点!
「あ、そう。『他の子のに比べると、私のお弁当はまずそうだな』とか思うわけ?」
などと、嫌味を言う嫌味な母親です。
弁当の彩りが良くないなんて、昔は思いもしませんでしたが、これも時代なのでしょうか?
食育と言います。
グルメとかこだわり、食通、ワンコインのお弁当、ランチ…、「まずいもの」を探す方が難しい時代。
娘の気持ちもわかるので、ブロッコリーにミニトマト…を入れて、目にも鮮やかにしたら、
「全然、良くなったよ!」
点数にして95点!
後の5点は「巻き卵」を入れて欲しいとかで、卵焼きを巻いたのを入れて欲しいらしいのですね。
なんで、卵焼きを巻くねん!(ウナギなど、具を入れて巻くのならわかる)
でもまぁ、それが美味しそうに見えるなら、やるしかない!
やりましょう。
…そんなこんなで、格闘しております。
食べることは生きること。
それは否定しません。食べることへのこだわり、執着が、生きることへのそれに重なるようにも思えます。
私は、食べることに全く執着がなくて、
食べるのが面倒臭い。
若い頃から、サプリメントで食事をすませたい。
と思っていました。
それと同様に、
生きるのも面倒臭い。人生に執着はありません。(長生きしたいと全く思わない)
私の母は、しっかり家事をする人で、手抜きせずに手作りで美味しいものを食べさせてくれたのですけど。
それでも、母親というものになって、二人の娘を育てるにあたり、
ちゃんとしたものを食べさせたい。
「美味しい」という恵みを味わって欲しい。
とは思うので、それなりに料理はしています。
前振りが長くなりましたが、
「人生のディナー召し上がれ」
NHK BSプレミアム、タイトルで録画して見ました。
大阪、淀川にあるホスピス。
総合病院「淀川キリスト教病院」から「ホスピス・子どもホスピス病院」として独立、2012年に開院したそうです。
ベッド数15床、ガン末期の患者で平均余命が約1か月。
そこで、行われるようになった週に一度の「リクエスト食」。
(いつ死ぬかわからない)患者が、「食べたいもの」を請求出来るのですね。
「死ぬ前に何を食べたいか」というような特集は、雑誌で見たことがありますが、
想定上の食べたいものと、現実に、死を前に食べたいものは明らかに違う。
と思うのです。
死期の迫った者には、食欲以前に、食する能力があるのか…?
食欲も能力がなくても、食べたいもの…。
これは、人生の究極に迫ったドキュメントでした。