「がん」という冒険(105)

その銀のペンダントは、高校時代からの友人のモコちゃんが、私の乳がんの手術前に贈ってくれたものである。銀には魔除けや厄除けというような意味もあり、彼女の気持ちを嬉しく受け取った。シルバーホワイトの慎ましい輝きは、この日の私の気分にしっくりとなじんだ。

この銀のペンダントをして、開通したばかりの相鉄新横浜線に初めて乗った。この線だと我が家から礼拝所まで乗り換えなしで行けるのに感動する。

最後に礼拝に行ったのは、がんがわかって間もなくだった。まだ髪も抜けていなかった。誰にもがんのことは話さなかった。以後は自宅からのzoom礼拝とした。

 

というわけで、久々のリアル礼拝である。

zoom礼拝でさえ、ややもするとさぼる私が、意を決してリアル礼拝に来たのには理由がある。直接には、一番仲の良い◎姉妹がコロナでずっと礼拝を休んでいたのを4月から通い出すと宣言したからだが、

明日(礼拝翌日)は私の誕生日。

そして、誕生日の翌々日に、

長かったがんの治療が終わる。

(^。^)y-.。o○(^O^)/( ^^) _旦~~(^0_0^)(^。^)y-.。o○(^O^)/( ^^) _旦~~(^0_0^)

それだけではない。

私の誕生日と月に一度不定期に行われる月一祈り会が、同じ日になった。全くの偶然である。

何だか、花火が上がりファンファーレが鳴りわたり、くす玉が割れそうな気配なのである。

これに便乗しない手はないとばかり、金髪のウィッグで礼拝に出た。

がんのことは、ごくわずかの姉妹にしか話していなかったが、もはやためらうことはない。私の金髪に驚く兄弟姉妹に、

実は一昨年、乳がんがわかって去年手術して~でも、今週で治療も終わって「がん卒業」なんです~(^。^)y

と喜々として語る。

 

そんなわけで誕生日の前祝とばかりに、礼拝後◎姉妹と祝杯をあげる。◎姉妹からは誕生祝にとオレンジ系の口紅をもらった!(^^)!