「人魚伝説」


1984年、ATG配給。ディレクターズカンパニー、第一回作品だそうです。
桂千穂「カルトムービー 日本映画1981→2013」に紹介されています。
この映画、タイトルだけは知っていて何やら「凄い」映画だとは聞いていましたが未見でした。
今回、桂宅で(DVDと)お目にかかり、先生からも勧められて借りることに。
ちょっと調べてみたら、
隠れた名作、大傑作、迷作、怪作…と実に怪しげで、そそられます。
熱狂的ファンが多いようで、
タランティーノやボンクラ映画、バイオレンスが好きな人は、この作品を知らないだけで映画人生の半分は損をしていると断言してもいい。
とブログで叫んでいる人もいました。
そして、本当に伝説になってしまった「人魚伝説」とあり、
監督の池田敏春が2010年の暮にこの映画を撮った志摩半島の海で入水自殺してるんですね。
そうして鑑賞した「人魚伝説」…。

全く期待を裏切らず。
アワビを採って暮らしてる若い夫婦(江藤潤白都真理)、喧嘩しながらも仲良く暮らしてます。ある夜、夫が釣り船の爆破を見てしまったことで、殺され、妻のみぎわは夫殺しの濡れ衣を着せられ追われる身に…。そこからはもう、みぎわの身体を張った復讐劇で…凄い。
暴力的とも言えるセックスシーン、スプラッターとも言える殺戮シーン
一方で、海中撮影で有名な中村征夫による水中撮影はどこまでも幻想的です。
美しい音楽にのって、白い海女衣装で潜る白都真理にも文句なし!
やがて、この白い衣装が血で真っ赤になるのですが…。
ついでに、白都真理の白い顔も、返り血で真っ赤になります。(「ここまでやるか」みたいな)
でも、底辺に夫への愛が流れているので、狂っていくみぎわが哀れで、みぎわに味方したくなります。

映像の迫力、凄まじさ、幻想的な美しさ…
私の筆力では書ききれない。
と思い、ブログ更新をあきらめようと思いました。
DVD見てもらうしかない。
そしたら、DVDは廃盤らしく。
アマゾンで購入してもらえばいい。
そしたら…。
新品、49800円より。中古、24799円より。
と目を疑いました。
ちなみに、同じ池田敏春監督の湯殿山麓呪い村」は、
新品、1873円。中古、1161円。
この違い…。
ちょうどいい予告編があったので、どうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=DwKU8eq9fJk