桂千穂コレクション

「暴行切り裂きジャック」(2)

前回、 壮絶なバイオレンスVS美味しそうなスウィーツ と書いたが、この映画、 ファーストシーンがそもそもケーキ。 喫茶店というより、今でいうなら、 高野フルーツパーラー のような、デザートメインの高級感漂う店なのである。 従って、愛想の悪い、アフ…

「暴行切り裂きジャック」(1)

桂先生が自作で一番好きな映画だと言われる。 バイオレンスの巨匠、長谷部安春の演出が冴えわたる。 オープニングタイトルから洒落ている。 スタッフ、出演者…映画名が、斜めに切り落とされていく。 1976年の作だが、全く古さを感じない。喫茶店のウエイトレ…

「レイプ25時 暴姦」(3)

この映画、なかなかにこだわりのある映画なのだが、 登場人物に名前がない。 登場人物に名前がなくとも、 映画の中では特に困らない。 のであるが、 ブログで紹介するには非常に不自由。 なのがわかった。また、 赤ジャン男はまだしも、ガソリンスタンドで働…

「レイプ25時 暴姦」(2)

ガソリンスタンドで働く冴えない若い男が、ある夜、オカマ三人組に追われる赤ジャンの男と出会う。三人組から逃れて車で住宅街を走るうち、赤ジャンが窓辺に映る女の影を見て、車を降りたかと思うとひょいと家の塀に飛び移る。 あらら…。 マークも(家の)下…

「レイプ25時 暴姦」(1)

この映画、レンタルDVDで見てから、渋谷の劇場で観た。 久しぶりに改めて見たが…。 凄い。 こんなロマンポルノ見たことない。 まず、 登場人物に名前がない。 DVDパッケージのあらすじを見ても、若い男(塚田末人)、赤いジャンパーの男(石山雄大)、若い女…

「(秘)海女レポート」(3)

先日、桂宅にお邪魔した折、開口一番、 「『(秘)海女レポート』は『潮騒』のパロディなんですか?」 と先生にお尋ねしたら、 「そんなバカなこと、あるわけないじゃないですか」 「でも、解説に書いてありました」 「勝手なこと書くんです」 「え…『潮騒』…

「(秘)海女レポート」(2)

皆さま、ご訪問ありがとうございます。 さて、昨日、桂先生と渋谷で映画の試写会に行ってきたのですが、その折に、 「主人公を海女にしたのは先生のお考えですか?」 「いえ、企画からです」 「どうやって海女を調べられたんですか?」 今ならネットですぐで…

「(秘)海女(あま)レポート」(1)

皆さま、実家に帰省して夏休みをいただいていました。 ブログ、更新しなきゃ…と思いながら、更新してないのにアクセスが多数…。 これって、「修道女ルシア」効果なのでしょうか? 18日、礼拝に行ったら、「修道女ルシア」のブログ読まれた恵子姉妹(姉妹=…

「修道女ルシア 辱(けが)す」(4)

皆さま、お今晩は。 この「修道女ルシア 辱(けが)す」――第4回となるのですけど、 初回は予告編。 2回目は本編だったけど、 3回目はCM。 …すみません。 で、CMの続きいきます! 昨日、祈り会に行って来たら、 「修道女ルシア 辱す(3)」を見てくだ…

「修道女ルシア 辱(けが)す」(3)

「敬虔(けいけん)なクリスチャン…」という言い回し、お聞きになったことはありませんか? 私は、これ以外で「敬虔」という語と接した覚えがないのですが…。 敬虔①つつしむ様子 ②神仏を心から敬う様子 と、小学館「新選 国語辞典」にあります。 敢えて、「…

「修道女ルシア 辱(けが)す」(2)

突然ですが、明日から二泊三日の軽井沢、バイブルキャンプに娘達と参加します。 ですので、このブログ、片づけてしまおうと急いでDVDを見直しました。 で…。 やっぱり、この映画、凄い。 なんて言うと、桂先生は、 「やっぱりあなたはダメですね」 などと…

「修道女ルシア 辱(けが)す」(1)

タイトルは知っていました。 タイトルだけで、内容は大体想像できました。 ってか、日活ロマンポルノで「修道女」とタイトルにあれば、察しはつきます。 神の僕(しもべ)として、禁欲的な生活を強いられ…気高くもつつましく生きる修道女。 その清らかな笑顔…

「襲われる女教師」(3)

職場の同僚、アッシー教諭との関係続けながら、英子はまたまた若い男、純一を部屋に連れ込もうとし、待ち伏せていた昭と鉢合わせ…。 未練たらたらの昭に、英子は純一を紹介します。 「大学受かったら教えてね」 なんて英子は涼しい顔で言うわけですね。 「あ…

「襲われる女教師」(2)

「レイプって何?」「冷感症って何?」 前回のブログ読みながら、双子娘の姉Aが、真面目に聞きます。 本当に意味がわからず聞くのですから、こちらも真面目に答えなければなりません。 って、真面目にどう答えていいのかわからないので、いい加減に(はぐら…

襲われる女教師(1)

「行ってきま〜す!」 「ちゃんと集中するのよ」 「は〜い」 へへへ… 行っちまったぜ。 子どもが寝た後で… って、寝るまで待てるかよ。 2人仲良く塾に出かけ… ピーター先生こと桂先生からさっき借りてきたばかりの日活ロマンポルノ、それは、 「襲われる女…

「百恵の唇 愛獣」

うっ、週末に更新するつもりが間に合わず…。 お待たせした方、ごめんなさい! 『百恵の唇 愛獣』(1981年)です。 原作はスポーツニッポンに連載された響京介「百恵の唇」。 桂先生によると、 「原作の中にいっぱい面白いところがあって、それを全部使わ…

「女猫」(2)

2009年、亡くなった山城新伍の監督作品です。なんでも、 自らがファンだった早乙女愛を口説き落として出演させたとか。 俳優、監督、司会… 多才な人のようですが、かなり強烈な個性の持ち主だったようで、 東映ニューフェイス同期の花園ひろみと二度の結…

早乙女愛の「女猫」(1)

はい、久々に日活ロマンポルノ、行きたいと思います。 早乙女愛の「女猫」。 これ、何となくタイトルは知っていました。それは例えば、 松坂慶子の「夜の診察室」 関根(現・高橋)恵子の「幼な妻」 みたいな感じで。 早乙女愛、松坂慶子や高橋恵子ほどビッ…

桂千穂コレクション(5)「愛獣 悪の華」 

まず、思い出したのは1993年度、アメリカ映画「幸福の条件」。成功から一文なしになった若い夫婦の元に、一人の億万長者が現れます。妻に一目惚れした男が、一晩で百万ドル払うというのです。妻はデミ・ムーア、億万長者はロバート・レッドフォード。そ…

芸術や学問に功績を残した人に贈られる紫綬褒章に、この春、映画監督の根岸吉太郎氏が選ばれた。別に氏のファンではないが、文句はない。文句は…その記事を書いたS新聞記者。 「意外にも氏のデビューは日活ロマンポルノ」 …「意外にも」とは何事か!勉強不足…

「君、出身は?」 「岡山です」 「吉備(きび)の国か。埴輪の故郷じゃないか」 場所は大学の史学研究室。ズラリと埴輪が並んでいます。 「暗くした方がよく感じがつかめる」 助手の本堂が部屋の明かりを消し、暗がりの中に数々の埴輪が浮かび上がります。そ…

ベッドの布団が丸く盛り上がり、蠢(うごめ)くさまが鏡台の鏡に映る。 ベッドで忠夫の愛撫に応える白いネグリジェの夏子。 夏子はベッドから床に。 たくし上がったネグリジェから夏子の白い胸がはだけ、乳房をむさぼる忠夫。 夏子は白い両足を開き高々と上…

白いドアが風に揺れる。 白いカーテンが風に膨らみ、泳ぐ。 閑静な住宅街、庭の白い丸テーブルで女がトランプ占いをしている。何不自由のない優雅な暮らしぶりがうかがえる。 と、唸りをあげる風にテーブルのトランプが一斉に宙を舞う。女はかがみながらトラ…

遅ればせながら、映画「アバター」見て参りました。 私、自慢じゃないけど、SF大作とか超娯楽大作…というものには興味なく、見たところで楽しめた試しもなく…。「インディジョーンズ」「スターウオーズ」「ジェラシックパーク」…ロクに見てません。 「アバタ…