芸術や学問に功績を残した人に贈られる紫綬褒章に、この春、映画監督の根岸吉太郎氏が選ばれた。別に氏のファンではないが、文句はない。文句は…その記事を書いたS新聞記者。
「意外にも氏のデビューは日活ロマンポルノ」
…「意外にも」とは何事か!勉強不足も甚だしい。根岸監督は1978年、27歳で日活ロマンポルノ「オリオンの殺意より 情事の方程式」でデビューし、以後、「濡れた週末」「暴行儀式」「日曜はダメよ!」などの日活ロマンポルノを監督。1981年の「遠雷」でブルーリボン監督賞を受賞、一躍、若手監督として脚光を浴びます。つまり、ロマンポルノで散々お勉強したわけですね!
ロマンポルノ出身監督と言えば…。高橋伴明金子修介中原俊崔洋一森田芳光相米慎二那須博之滝田洋二郎石井隆…それこそ、ロマンポルノと無関係の監督を捜す方が難しいくらいである。
「セックスシーンさえあれば、他は何をやってもいいという自由な世界だった」と、根岸監督も言われています。「そんな中でセックス以外に男女の抱えているものをいかに映し撮れるかという思いでやったことが、自分の中で原点になっている」と。監督ばかりではなく、脚本家も。現在、大御所として名を成す脚本家の多くが日活ロマンポルノから誕生しました。
日本映画史に名を残す小林正樹という監督は、「あんな映画を撮る奴は日本映画を汚す」などと言ったそうで、ピーター先生は大嫌いだそうです。男と女、セックス…って、ドラマの原点ですよね。(確かに、小林作品にはあまり描かれない)
ああ、私も…
ロマンポルノが書きたかった!
すっぱ〜 (^*^)> (^*^)> てぃ〜っす!
書けたかどうかは二の次にして…。
ただ、経験豊富だから「書ける」というのでないことは、ピーター先生が証明してくれています。
ヤァ \(⌒∇⌒(⌒∇⌒(⌒∇⌒)⌒∇⌒)⌒∇⌒)/ ヤァ

はいはい、それで、今回の作品。
「昼下がりの女 挑発!!」
何でも「最強の変態映画」という触れ込みでピーター宅からレンタルしたもの。
「最強の変態映画」…に惹かれる私って、
やっぱり変態???
と自問しちゃいました。他人から「変態」と言われたことはないし、「変態」とは思わないけど…。でも、変態のピーター先生とウマが合うということは…。先生にも、「あなたは変な人です( ̄へ  ̄ 凸」と言われるけど、「変な人」と「変態」は大きく違うと思います!で、「最強の変態映画」という目で、ずっと映画を見てしまいました。
主演の八城夏子というのは、70年代後半、ハードな作品に数多く出演し、「レイプの女王」として名を馳せたそうです。色んな「女王」がいるものですね。本作では、歯科医の甘ったれた若妻に扮し、ふとした気まぐれで家出したことから、壮絶なバイオレンス事件に巻き込まれていきます。それにしても、この八城夏子、台詞棒読みの大根。80年、25歳で引退して正解だったと思います。
いつ「変態」が来るか、いつ…?
って、私、何を期待してるんでしょうね。
家出した歯科医の妻、八城夏子が赤い車で逃避行に出て、ホモセクシュアルの青年に出会います。モーテルで青年を誘惑しようとするも不発。で、青年の目指す静岡、ミカン畑に到着して…。
ミカンのなる段々畑で、若い男と女がゴルフの練習してます。
なんでミカン畑やね〜ん!
(*`ε´*)ノ_彡☆バンバン!!
男と女はミカンのなる牧歌的背景の中、くんずほぐれつ…になるのですが…。
( ^.^)( -.-)( _ _) ドウモ
まだ、茶畑の方がマシやで( ̄▽ ̄;)
それはわかりません。でも…
ミカン畑の作業小屋で、若い男女は本格的に事を始めます。
車椅子があって、どうやら男は身障者のようです。それでもやっぱり、
カゴに山積みされたミカンて、必要なのかなぁ…。
女の官能を描くように、ミカンがぐしゃりと潰されるのですが…。
私だったら、レモンにするけど…。
予算で無理なのでしょうね。
そこへ、八城夏子と共にホモセクシャルの青年が登場します。
車椅子の男とホモ青年は、そういう間柄だったのですね。で、車椅子男は周りから、この女との結婚を勧められ断れない。
それはよしとして…。
ホモ青年と車椅子男とのキスシーン…。
それはないやろう…シ━━(^(^(^(^(^(^ω^;lll)━━ン
新宿鮫」という映画で真田広之奥田瑛二のキスシーンがありましたが、ロマンポルノでこれは…(ー_メ)
ホモ青年と知った八城夏子…。二人を乗せた車はやがて、「深海魚」という不気味なドライブ・インに到着します。確かにこの辺りから、オドロオドロしい、変な雰囲気です。次々に変な連中が登場します。若い男を犯すマスター。ブルーフィルムに写る妻を見て狂気する巡査。堕胎した子供の骨を缶に入れて弄(もてあそ)ぶ若い女…。
下敷きは、フランシス・フォード・コッポラの「雨の中の女」とか。妊娠した人妻が車で家出して、旅先で色んな人間と出会い成長するというストーリー。ただ、この作品での八城夏子は、「妊娠すると身体の線が崩れる」と言ってるような我が儘な女で、出先から夫に電話する度に、甘ったれた声で「でも、妊娠は嫌よ」なんて言ってる。この辺はうまいなぁ、と思いました。
まぁ、色々と変態な見せ場はあったようですが、私はどうも…。
ヾ( ̄_ ̄ )/\( ̄ー ̄)/\(  ̄− ̄)ノ゛ドモモモ・・
「これを面白がる人も変態ですね」
と言われたピーター先生。ということは…
私は、変態ではない。
\(●⌒∇⌒●)/ニャリーン
最後に、主人公の人妻が帰ってくるところ。先生は、彼女が遠い場所から自宅に電話するように書いていたそうです。それを斎藤信幸監督が、家のすぐ横の公衆電話から電話するというふうに演出で変えてしまった。夫は自宅で若い女と浮気にふけっていた。八城夏子はここで初めて「あなたの赤ちゃんを産むわ」と言ってるんですね。そして「すぐ帰る」と。その言葉通り、浮気女のいる自宅に「すぐ帰る」わけです。
なかなかなエンディングです。
でも、中身に関しては…"(-""- )"
この映画、
「最低の不入りでした。ここまで変だと、みんなついてこられないんじゃないですか。これは僕の三大奇作の一本ですね。よくこんなものが書けた、って自分でも思います。こういうもの、普通の神経の人は許容出来ないです」
…ということは、
私、普通の神経の人なんですね。

"(*^^)/。・:*:・°★,。・:*:・°☆アリガトー!"