襲われる女教師(1)

「行ってきま〜す!」
「ちゃんと集中するのよ」
「は〜い」
へへへ…
行っちまったぜ。
子どもが寝た後で…
って、寝るまで待てるかよ。
2人仲良く塾に出かけ…
ピーター先生こと桂先生からさっき借りてきたばかりの日活ロマンポルノ、それは、
「襲われる女教師」(1983年)
主演は日活ロマンポルノの全盛を築いた女優、風祭ゆき
この映画、何でも大当たりしたとかで。
ロマンポルノのいいところは、上映時間が短い。この映画も68分。つまり、
娘達が塾に行ってる間に十分見終わることができるということですね。
夕食前、ワイングラス傾けながらDVDセット。
ああ、至福の時…。
まずは帰宅途中の英子(風祭ゆき)、男に目をつけられ地下道に連れ込まれてレイプされます。
それがどういうわけか大学で噂になったようで、付き合っていた恋人(ヒロ)にふられます。
そして、「5年後」――。
英子は高校の音楽教師となり、優雅にピアノでショパンを奏でています。
ワンレングスヘアにフェミニンなスーツ、天海祐希常盤貴子を足したような美貌…。
匂うが如き美しさです。
ちなみに、風祭ゆきは武蔵野音大の声楽科を出てるので、このショパン演奏もお手の物だったのではないでしょうか。
こんないい女、男が放っておくはずがありません。
同僚の男性教諭が車で英子を送ります。当時はやった「アッシー君」ですね。
帰り道の高級スーパーで下ろすわけです。
(住んでるマンションまでは送らせない)
「いつもすみません」
なんて口では言って、自分がどれほど男心をそそっているか、十二分にわかってるんですね。
ここでパターンから言うと、
英子は過去(レイプされ、恋人にふられる)のトラウマから、男性不信になる。
或いは、
冷感症になる。
のどちらかだと思っていました。ところが、この映画、そのどちらでもない。
アッシー君と別れ、一人で部屋に帰る英子、ドアの前には若い男、昭が待っています。どうやら予備校生のようです。
肉体関係あるのに部屋の合鍵渡さないんですね。
合鍵欲しがる昭に
「そういう関係は嫌いなの」
すっぱりと言い放ち、愛してないのか、と問う昭に、
「子どものくせに、愛なんて怖いこと言わないの」
まるで、ジャンヌ・モローが言うような台詞ではありませんか。
当時50代、男盛りのピーター先生、冴えてます!これだけでなく、この映画、昔の仏映画のような洒落た台詞のオンパレードです。
「目覚まし合わせなさい」
と英子、一体、何のことかと思ったら…。
激しいSEXシーンの後、昭が浴室から出てきて、この目覚ましが鳴るわけです。英子が帰れ、と促します。
「シンデレラじゃあるまいし、たまには泊めてくれよ」
「いいわよ。終わりにしたければね」
無理もありません。夜中の12時に目覚ましが鳴って、終電に乗って帰れ、ってんですね。
普通、逆ですよね。
コトが終われば、サバサバしてるのは男で、ねっとりからみつくのは女の方で…。
この男女関係の逆転、今の時代ならまだしも、30年前にこれやるとは。
ピーター先生、凄いです!!
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
放課後、英子を送ってるアッシー君、いつもの高級スーパー、わざと通り過ぎてしまいます。マンションに昭の人影を見て、
「先生、今日は付き合ってください」
このアッシー君、実は妻を亡くしてるんですね。
「夜中腹が空いて、何か食べようとしたら台所のボードに料理のメモが…」
レシピのメモですね。ピーター先生、結婚もしてないのに、憎いくらいリアルな台詞です。男の哀愁、漂います。アッシー君、車中でウイスキーの小瓶、ラッパ呑みして、英子を口説きにかかります。
「危なっかしくて見てられない」
英子は毅然と言い放ちます。
「私、危なっかしいのが好きなんです」
カッコいい〜。で、車の中でアッシー君、英子に結婚しようと言いながら押し倒し…。
で、英子、アッシー君の太腿にボールペン突き立てて、逃げます。
で…マンションに帰ったら、昭が部屋の前で待っていて…。
実は昭、こっそりと合鍵を作っていて、この日は英子の誕生日、室内をイルミネーションで飾りつけてサプライズ…を試みていたのですね。
英子も合鍵作ったことは批難しつつも、サプライズに感激します。
2人は燃えに燃え…ます。
そして…
あれ、インターフォンが…。
「ただいま〜!」
娘達が帰って来ましたので、続きはまた…
http://item.rakuten.co.jp/onko/4562337560511/
ドモ\(´▽`*)(*´▽`)/ドモ