笹本先生に会う(1)

今まで何度かブログに書いた報道写真家、笹本恒子さん。
とても長いお付き合いになる。
先生の年齢ばかり強調されるのであるが、美しく(素敵に)老いる。

ことの難しさ、というか、不可能さ…憧れ…
年には勝たれへんもんやねんな。を(周囲を見ながら)実感すると、先生の年齢が取り立てられても仕方ないのだな、と思う。前のブログの時には「97歳」だった。
http://d.hatena.ne.jp/rennren/20120826#1345997071
そして、今は101歳になられた。

一昨年に骨折して入院されたというのは知っていた。
直接連絡取れず、見舞いにも行けず、ただ祈っていた。このままお会いできないかもしれない。とも思っていた。
ただ、祈っていると相手と繋がっているような気がして、それでも(このまま会えない)いいと思っていた。と、昨年の大晦日、実家で墓参りしている私の携帯が鳴り、
「もしもし、令子さん?」
「ああ…先生…」何年かぶりに聞く、先生の生の声だった。名乗られなくてもすぐにわかった。
奇跡だと思う。電話をいただけたこと以上に、その声の調子、よどみのない流暢な話しぶり…が依然と全く変わらない。これで101歳???
実家の母と話していると、私が何か言うごとに「え?…なんて?」と聞き返されて、会話が一向に進まずに嫌になるのだが、先生の返答は適切で素早い。その点、桂先生も達者だが、まだ87歳である。

笹本先生は、どんなふうに骨折して、鎌倉の老人ホームに入所するまでの経緯を、軽快に話された。12月に、星野富弘の本に年賀状を同封して送ったので、そのお礼と報告のお電話であった。20分も話し、ホームに見舞いに行く約束をした。
信じられなかった。