「終の信託」

さて、「変態家族 兄貴の嫁さん」(2)に行く前に…。
昨日、試写で観て参りました。
終の信託
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
な、なんと、このブログをご覧になった方が試写状を贈ってくださり…。
さすが、読者100万人を超える人気ブログは違う。(←どこがや)
ともかく、小躍りして東宝本社11階に行って来ました。
これから公開の話題の映画ですし、私如きが下手な解説する気はありません。ただ、一つ、これだけは言いたい。
全然、激しいセックスシーンやないやんけ。
キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
月刊「シナリオ」11月号の監督インタビューで、映画評論家の北川れい子さんが、「激しいセックスシーン」と形容し、
シナリオのト書きには、
高井(浅野忠信)、キスしながら綾乃(草刈民代)のブラジャーを外し露わになった乳房を愛撫し、唇を這わせながらショーツを脱がす。
快楽に身を任せる綾乃。
とあるので、「激しい」のだろうと思っていました。
ところが…。
ト書きと違うやんけ( ̄‥ ̄)=3 フン
ブラジャーはシーンの最初からしてないし、パンツ一枚で綾乃は高井とからまってますが、
色気がない。
官能的でない。
パンツも脱がされないし、そのパンツもグリーンかなんかでスポーツタイプみたいな色気もそっけもないやつ。(Tバックはいてたらどうだろう…?)
あっという間に終わるし…。
ト書きに偽りあり。
これでは、インタビューで北川さんに「激しいセックスシーン」と言われ、
「激しいですか?もっと激しくすべきだったと反省しています」
というのは、照れでも何でもなく、監督の本音だったのだ、と思いました。
(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
そう言えば、私が「激しいセックスシーン」に期待したのには他にも理由があり、
先週、お会いしたピーター先生こと、桂千穂氏が、このシーンについて、
「(草刈民代のことを)お育ちのいい人は、いざとなると度胸がいいんですね」
なんておっしゃる。日活ロマンポルノを多数お書きになり、日活内で「変態脚本家」という異名をとった先生。先生は、
ロマンポルノの女優は高学歴や育ちのいい人が多い。
という説をお持ちなんですね。そういう女性だから、冒険心からこういう世界に入ってみた。
そんなピーター先生が「度胸がいい」と言うんですから、すごいのかなぁ、と思いますよね、草刈民代
一昨年に「バレリーヌ」幻冬舎)という写真集で一糸まとわぬ全裸を披露してますしね。
映画が始まって間もなくセックスシーンは始まります。
そしてこのシーン、非常に重要な意味をもつんだと、観終わってからもつくづく思いました。
綾乃は46歳、東大出のエリート医師で患者の評判も良い。
非の打ちどころがないわけです。
だから、
勤務時間の病院内で、同僚の高井医師と空室のベッドで束の間のくんずほぐれつ…が生きてくる。エリート女医の女の部分が剥き出しになるわけです。だから、
そのシーンで、女医は乱れに乱れる。
崩れてゆく。
女医が白衣を脱いで、熟女に化身する…
のではないでしょうか。脱ぐ脱がないではなく、
ただ、ひたすら、綾乃を淫らに、いやらしく…撮って欲しかった。
役所広司との手も握らない恋愛関係(?)との対比、また、大沢たかおの前で見せる「闘う女」を際立たせるためにも、実に大事なシーンだったように思います。
そういうふうに考えると、セックスシーン、濡れ場…って、脱いだの脱がないの、見えたの見えないの…なんて次元ではなく、ある種、男女の営みの極限であり、剥き出しのぶつかり合い…だったりするんですね。周防監督がインタビューで、
こういうシーンはどう撮るべきなのか
悩まれたというのが、とても納得できました。
あれ…なんか、2時間半近い映画のうちの、セックスシーンについてのみ、語ってしまった感がありますが…。
ついでに、「変態家族 兄貴の嫁さん」(2)…( ̄_ ̄|||)どよ〜ん申し訳ありません。次回に…。