サナダムシになりたい。

3連休の最後、妙なところへ行って参りました
目黒駅から徒歩15分。「財団法人 目黒寄生虫館

なんでも、

世界でただひとつの寄生虫の博物館


なのだそうです。
知り合いに好きなオタクがおりまして、存在だけは知っていました。見てるだけで「かゆくなる」と嬉しそうに言うのが薄気味悪く、誘われても行く気のしなかったのが、近くまで行く用があり、ブログネタになるか…、と立ち寄ってみました。
怪しげな、オドロオドロしい建物を想像していたら…
目黒通り沿いの何の変哲もないビル。入場料無料。
入館すると、さして広くもないフロアーに理科の実験室みたいな、ホルマリン漬けの様々な寄生虫が陳列してあります。
放課後、人気のなくなった薄暗い理科実験室(出来れば古い木造校舎)なら多少怖いかもしれないけど、こんなふうに、明るい場所に整然と並べられてると、亀の頭やムササビの大腸が瓶詰めされてても何のことはない。

意外だったのは…入館者が多かったこと
連休ったって、連休なら普通、別なとこ行ってるやろ(*`Д´)φ

ジミ〜な建物で、特別な催しがあるでもない。いくら、


世界でただひとつ…


と言っても、


寄生虫に興味がある(* ^ー゚)ノ


って人間が、ゾロゾロいるとは思えなかった私は目からウロコ。
それも…寄生虫に興味あるなんて、

どうせ、オタクかアキバ系か、その道にはまり込んだ研究者…


要するに、


・暗い
・濃い
・ディープ
・太っててモテそうにない


人々だと思い込んでいました。そしたら…


若くて綺麗な、しかもお洒落なお姉ちゃんの姿が…


見ると、


男連れ…


そうです。若いカップが結構、いたんです。明らかに学生男の方も、それなりにお洒落で感じが良い。女の子のバッグ、もってあげてたりして。陳列棚や掲示物見ながら、仲良さそうに話してます。どちらかがムリに誘ったって感じじゃなく、趣味を共有してるって雰囲気です。
女同士、男同士…みんな若いし、今時の若者です。
連休に「目黒寄生虫館」に来るような人達とは思えない


寄生虫ってトレンディなの???


パラサイト(寄生する)って言葉も流行りましたしね。


それにしても…若いお姉ちゃんは、


みんな、綺麗でお洒落。


ストレートヘアにブーツ、ミニスカート…。
きちんと化粧して。
ブランドのバッグ。


メガネにお下げ髪、灰色のコート…
見るからに苦学生、なんて子はいません!


あることを思い出しました。
沢尻エリカが結婚した時に、


自分が完璧な美しさをもってると、相手には「美しさ」なんて求めない


というコメント。
お相手の方には失礼かもしれませんが、確かに一理ある。


人は自分にないものを求める


古くは吉永小百合「じゃがいもみたいな人が好きです」と言って、15歳年上(離婚歴あり)のフジテレビのディレクターと結婚し、世のサユリストを嘆かせました。

だとしたら…


美女が寄生虫に興味をもつことも…


アリ。


確かに、若くて綺麗なお姉ちゃんが、

サナダムシ見るとゾクゾクしちゃう〜(^○^)/ ヤッホー

なんて、色っぽくてソソラレますよね?(逆は想像したくないf(^ー^;)是非とも、白衣の似合う女医か学者になっていただきたいものです。
一方で、

子連れも目立ちました。それも…


母親ではなく父親が子供連れてる…


いかにも一流企業の課長みたいな人が、息子連れてたり…
前髪おっ立てた革ジャン野郎が、小さな子供連れてたり…
目についたのは、Tシャツから乳首浮き出たオジサンが、双子の娘(小学校低学年)連れて、サナダムシの解説をしていました。
掲示の説明には、

サナダムシの幼虫が寄生していたマス寿司を食べた人が、3ヶ月後、便に異物を発見。調べてみるとそれはサナダムシだったとかで、検査の上で8・8メートルのサナダムシが排出されたとのこと。

乳首オジサン解説によると、この博物館を創設した亀谷了博士の発表したところ、これ(8・8メートルのサナダムシ)は、女子高生の体内から検出されたとのこと。8・8メートルのサナダムシ飼ってても違和感はなかったようです。
館内には、その8・8メートルの紙テープが用意されていて、それを双子姉妹が面白がって広げていました。(邪魔だっちゅうの!)
双子姉妹はかなり父親から洗脳されているらしく、ホルマリン漬けの寄生虫を怖がる様子もなく、「科学の心だよね」なんて言ってますグッズ売り場で寄生虫入りのストラップを喜んで買っていました(ニョロニョロウジ虫みたいな)アニサキスの葉書(こんな葉書、受け取りたくないぞ)を興味深気に見ていたり…。オヤジはご満悦。なかなか賢そうな顔をして、この双子姉妹、行く末が楽しみです
最後に、鯉科魚類のエラに寄生するフタゴムシという寄生虫がいるのですが、雌雄同体で幼虫の時に二匹が出会って合体癒合して成長するそうです。掲示の解説見ながら、


「フタゴムシ〜(o^∇^o)ノ 」


二人で合体癒合のポーズを決めていました。

母親はどんな人なんでしょうね?…なぜか、目黒寄生虫館大人の男性はいるのに、大人の女性は皆無…でした。

寄生虫…確かに面白い世界だと思います。寄生虫というのは、他の動物から無断で「住み家」と「食物」をいただいて生活する。よって、普通は貸主に害を及ばすようなことはしないそうです。寄生虫としての生活が長くなると、不要になった器官は消失し、子孫を残すための生殖器官だけが発達してサナダムシのような異様な姿になったものもあるとか。

サナダムシは分裂によって形成され、成熟すると切り離されるそうです。分裂した個体が繋がったまま成長し、成熟によって離れて行く。切り離されずに10メートル以上になるものもあれば、数ミリ程度のものもある。

このサナダムシ…
東京医科歯科大学の教授、藤田紘一郎氏は15年間、6世代に渡ってサナダムシを体内で飼い、「キヨミ」「サトミ」…などと名前まで付けて可愛がっていたとか。大学の研究室には実物の標本が置かれているそうです。
西洋のサナダムシと違い、国内のサナダムシには、特に不快感もなく、よって体内飼育が可能だったのかも知れません。体内に生命を宿す…藤田教授、ひょっとすると「妊婦」のような心境を楽しまれていたのかもしれません。

サナダムシダイエットというのもあるのですね。
かのマリア・カラスは、サナダムシの卵を飲んで体内にサナダムシを住まわせたとか。食欲不振、下痢、嘔吐、貧血…により、みるみる痩せて、104キロあった体重が50キロに激減…。

日本のサナダムシは人体に悪影響を及ぼすことはないものの、十年くらい前に絶滅。よってサナダムシダイエットは不可能とのこと。


この「目黒寄生虫館」、1957年に文部省から財団法人として認可を受け、以来、国や自治体からの補助なしに、基本金と寄付によって運営しているそうです。入館料を取らないのも創設者、亀谷了氏の方針だったとか。

機会があれば一度…。

URL―http://kozaru98.fc2web.com/kouen/tokyo/kiseicyu/kiseicyuu.htm


すっぱ〜 (^*^)> (^*^)> てぃ〜っす!