*[オヤジの心得]歌舞伎でBL(ボーイズラブ)(1)
皆さま〜
先ほど、「オヤジの心得(1)(2)」に登場いただきましたOさんから電話アリ。
「彼女とはどうですか〜?」
「順調だよ。来週金曜日に会おうね、って言ってる」
おお〜ええ距離感やんけ〜。若い同志だと、とてもこうはいかないよね?
「今度、写真見せるよ。可愛いよ(^O^)/」
んなもん…見たかねぇよ。でも…見せたいんだろうな。
「今年、二十歳なんだよね?」
「ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!」
「乙女、乙女」と勝手に呼んでたけど、ホンマに乙女やんけ…今年二十歳…ってことは、19…ティーンエイジャー…
(ヽ>ω<)ヒイィィィ!!●~*ヒイィィィ!!(>ω<ノ)ノ
「Oさん、あんた、今年還暦じゃ…」
「そうだよ」
「それ…犯罪じゃないんですか?」
孫のいる身でティーンエイジャーはないやろ…。親何歳や…???
「犯罪じゃないよ。自由恋愛なんだから」
「まぁねぇ…。じゃ、大切にしてあげてください」
「大切に…って。半年間楽しもうね、って言ってる」
「ええっ!」
「期間限定にしないとダレるでしょ。半年ももたないと思う。3ヶ月くらい。それで盛り上がって、キレ良く『さいなら〜』でいいじゃない」
さすがOさん、お手並み拝見(o^∇^o)ノ
「またブログにアップしたいんで、状況報告してくださ〜い!」
「オッケーで〜す(^-^)v」
このノリの軽さ。素晴らしい!(*^^)/。・:*:・゜★,。・:*:・゜☆!
ちなみにOさんはバツイチ。
30過ぎた息子は前妻の子で、同じ会社で働いてるとか。現役妻は何歳か聞いたことないけど、娘が小学4年生と言うのですから…。
0さん、あんた…
人生、いいとこ取り〜"+;・ο。.・;+:+.。ο・;+*:゜・☆ヾ(・ェ・。`U 了└|力""├♪"
ケータイの背後から若者の声がするので聞くと、会社近くのマクドナルド。原稿(手書き)書いてるそうで、静かなところより騒がしい方が集中出来るそうです。
ブログを「うまいね」と褒めていただいたので、「またコメントくださいよ」と言ったら、
「前のは、会社の若い衆にやってもらったんだよ。自分でやると何回やってもダメで…"(-""- )"」
なんだ、そういうカラクリだったんですね。
「そのうち成功すると思うから、待ってて〜」
「オッケーで〜す」
このOさんの軽やかさ…。軽薄な「軽い」ではなく、修行の果てに習得した「軽(かろ)みの境地」のような。
色々経験するほどに、どんなことも「大したことない」と達観出来るようになり余裕が生まれ、「楽しめる」ようになるのでしょうか。
年を取るほど、重くなるのでなく軽くなる。荷物を下ろしていく。余分な肉が削(そ)ぎ落とされるような年の重ね方…素敵です。
人生の達人。
そう呼ばせていただきたい。
0さん、またね〜(^ー^)ノ
で…今日のブログは、こんなはずではなかった。
昨日、日生劇場で観劇した「染模様恩愛御書」(そめもようちゅうぎのごしゅいん)について書こうと、色々下調べしてるところへOさんの電話が入ったのでした。
これ…市川染五郎主演の歌舞伎で、歌舞伎と言うと少々敷居が高いのですが、招待券が手に入り行って参りました。いやぁ……面白かった。なにせテーマが…
衆道(男色)ですから。
これを、逃げも隠れもせず、真っ向勝負!男色の世界が、どのように描かれるのか…と思っていたら、
すごく軽くてお洒落。
いわゆる、
BL(ボーイズラブ)…なんですね。
染五郎演じる武士、大川友右衛門と印南数馬演じる小姓、片岡愛之助との禁断の愛!それはまるで…
15歳のタッキー(滝沢秀明)と30歳の大沢たかお(/-\*)
爽やかで気持ちが良い!
印南数馬に一目惚れする友右衛門を、とても自然にユーモラスに描いています。
この辺からは次回に回すことにして…。
そもそも、衆道とは…
「若衆道」の略
なのだそうです。
それも調べてみると、
制度としての男色の渡来は仏教の伝来とともに始まる。つまり、仏教の戒律では女性との性交は「女犯」と言って忌避され、女性に代わって男色が寺社で行われていたとのこと。その対象は稚児として寺社に入った少年達だったそうです。一説によると衆道の元祖は、あの、弘法大師空海であったとか。
平安時代には男色の流行が公家にも広まり、戦国時代には戦国大名が小姓を男色の相手としたようです。確かに…
女顔負けの美しい少年は存在する。
透き通る肌、滑らかな髪。華奢な体…。
近代まで男色は背徳的行為とはみなされず、隠すべき行為ではなかったそうです。室町時代の足利義満と世阿弥との男色関係は芸能の発展に多大な影響を及ぼしたとか。男尊女卑の時代背景を思えば、それもアリかもしれませんね。武士道と男色の世界とは矛盾しないのだそうです。三島由紀夫の世界かな?なるほど〜。
江戸時代後半からこの傾向が衰退し、明治に入りキリスト教的価値観が流入するによって、次第に異端視されるようになったそうです。
明治6年に、「鶏姦罪」(=男性同士の性行為)が法定で禁止されました。それにしても、どうして「鶏姦」…「鶏(にわとり)」なんでしょうね???
ともかく、
男色の世界には、深〜い歴史があったのですね。
この「染模様恩愛御書」のベースは明治22年に公演された「蔦模様血染御書」。
人気演目だったのが、時代とともに諸々の事情から姿を消していました。
それを、「途絶えてしまった演目を上演する」試みを続けていた染五郎によって、2006年、大阪・松竹座によって公演。新作歌舞伎として生まれ変わりました。そして、4年ぶりに日生劇場での再演を果たしたわけです。
染五郎によると、再演に際して、
「友右衛門と数馬の恋を、より強調したいと思っています」
確かに…、これでもかこれでもか…と数馬との恋にのめりこむ友右衛門…。
それが、少しもしつこくなく、気持ち悪くない。逆に、サバサバと男らしく可愛さもある。男性的な魅力を感じさせるのです。
あっぱれ、染五郎…ポッーー (*^。^*)~~~~ (゜_゜ )湯気が!?
続きは次回に…。