「がん」という冒険(30)
ない。
神隠しにあったように、ない。
あるはずのお金がない。
呆然となった。
財布に入っているはずの5万円がないのである。
夕方、カーブスの帰りにりそなATMでおろしたはずの5万円。
通帳を見れば確かに50000円おろしている。
5万円はどこへ消えた??
\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?
あれから八百屋で買い物をして、そのまま寄り道せずに帰宅した。
そうして、財布を開いたらないのである。
5万円が忽然と消えた。
何ということだろう。
狐につままれた、とでもいうのだろうか?
わけがわからない。不気味だった。
不気味なだけですまない、5万は惜しい。何とも惜しい。
どうしてくれよう!?
必要があっておろした5万ではなかった。
いつも財布に入っているのは1~2万で、ポイントがつくので主にカード払い。
どうして今日に限って5万おろしたかといえば、連休前だったし、夫から私が立て替えてあったお金の(全額ではないが)入金があり、気が大きくなったところもあった。
1~2万ならあきらめもつく、とは言わないが、どうして、5万おろした時を狙ったかのように、なくなるのだ!?
なぜ???
一万円札に名前を書くわけもないし、戻ってこないのだろう。ボケたのか?しかし、りそなATMから八百屋まで数百メートル、財布を開いたのはそれが最後だった。
少し冷静になった私は、夜、駅前のりそなATMに行ってみた。記憶をたどれば、八百屋で財布を開いた時、私は入っているはずの万札5枚を見た覚えがないのだ。ということは…おろした5万をATMにそのままにして帰った???
時は夕刻7時に近かった。りそなATMは三菱USJATMに比べても利用客が少ない。5万円置き去りにされていても、奇跡的に残っているかも……。期待していたわけではないが、
りそなATMは閉まっていた。(午後10時)
(-_-)/~~~ピシー!ピシー!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
ちなみに三菱UFJATMは開いていた。
何とも納得いかない。
5万である。
それで今月の生活が立ち行かなくなるというわけではないが、
連休気分もすっ飛ぶ。
私が悪いの???
イエス様に祈る。ダメ元というか、仕方なく…というか、
5万円戻るはずもないよね、と思いながら祈る。(ふてくされている)
あなた様がおられるなら、みわざを見せてください。
「わたしはここにいる」と語ってください。
翌朝、5万失くしたことを思い出すと、気分が落ち込む。やりきれない。
5万あれば……欲しいもの、行きたいところ、やりたいこと……大抵、実現する。
がんになって、(我慢するのはやめて)一人で外食するようにもなったが、それでも、
1000円の「はまぐりと鯛のラーメン」を食べるのに、ちょっと迷って、「えいやッ」と気合を入れて店に入った。
それなのに……(-_-;)
こんな私をイエス様はご存じなのに……。
連休は、娘達や(一緒に遊ぶ)親しい人達に、大盤振る舞いならぬ小盤振る舞いくらいしようか、と思っていたが、それは主の御心ではないということか……。
それでもとにかく、りそなATMに行こうと思う。行って、ATMに取り付けてある電話で昨日「引き出し金の取り忘れ」がなかったか、確認しようと思う。
りそなATMに直行しようと思ったが、先にカーブスをすませることにした。午前の部は12時半(入室)までで、それを逃すと午後は3時からで出直すことになる。
そうしてカーブスに到着し、トイレに入っている時に携帯が鳴った。なんと「りそな銀行」である。取ろうとして取ったつもりが取り損なう。コールバックで掛け直すが、これも何やら(スマホを新しくしたからか)うまくいかない。
結局、カーブスでトレーニング後、りそなATMに向かう。時も時、「りそな銀行」から電話である。今まで、口座のある三菱UFJやみずほから電話がかかってきたことはあるが、りそなからはない。これは、期待できるのでは?否、期待しないではいられない。
りそなATMに向かいながら、あの1000円の「はまぐりと鯛のラーメン」を食べた店の前を通る。味は期待したほどではなかったが、まぁよい。次に、夜は居酒屋やってる店の「刺身定食ランチ」1000円である。ずっと気になっていながら、刺身ぐらい家で食べられる、と思う。その後、娘達と夜の居酒屋に入って結構、満足できたので、「刺身定食ランチ」も期待できるかも…?と思っていたのだ。もし、5万円取り戻せたら、ここで1000円の「刺身定食ランチ」を食べよう、と思う。
さて、いよいよ…りそなATMに着く。が……この日を選んだように、人がいる。並んでいる。待てしばし。
そして、私の番になり(後に並ぶ客はない)ATMに取り付けてある電話をコールする。昨日、引き出し金の取り忘れがなかったか…事情を説明する。何度か電話先の相手が変わり、待たされる。そして、
「『ATM取り忘れ』として返金してありますので、通帳でご確認ください」
カーブスでかかってきた電話はそのことだったのだ。記帳すると、確かに『ATM取り忘れ』5万の入金があった。
(^.^)/~~~(^0_0^)(^。^)y-.。o○(≧▽≦)(^O^)/(^。^)y-.。o○
ここで私は試した。
1000円を引き落とした。
カードが戻され、通帳が戻る。それから…
約3秒。
ATMの取り出しフタが開いて現金が顔を出す。
しばし…
「現金をお受け取りください」
このアナウンス前に、私は既に外へ出てしまったらしい。
理由は簡単だ。
お金を引き出すのが目的ではなく、夫から「入金した」と連絡があり、建て替え金が入金されていたか確認するのが目的だったのだ。それを確認して満足した私は、そのまま外へ出てしまったらしい。
なんともはや……。
たとえば、私の後にATM待ち人がいて、私が去った後に5万残っていたとしたら…。
\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?
よかった、ともかくもよかった。
50000円拾ったわけでもないが、得した気分で、
居酒屋の1000円の刺身定食ランチを食べて帰る。
ゴールデンウィークの小盤振る舞いもありらしい。夫にも、(「ハゲババア」はさて置き)、入金の礼を言った方がいいのだろうか?