100歳まで生きる!?(4)
「100歳まで大丈夫」
(おそらく)30代医師に太鼓判押された私の心情は複雑で、
100歳まで生きるの???=衝撃
一方で、現在の自分の健康管理が間違っていないことを肯定されたようで、
嬉しい。
思いはあった。
いきなりガンで、
余命〇年。
を宣告されることを思えば、感謝するしかない。
ただ、個人的には私の人生設計は、
後、数年(10年未満)だったので、大幅な意識改革が必要
な気もした。まぁ、
私が死ぬ時は、イエス様が(最善の時に)お迎えになるから
100歳も何も、関係ないとは言えるのだが……。
そうして、(血圧は高いので)いつも飲んでる血圧の薬(薬はこれだけ)をもらいに、薬局へ行った。
この日、薬を渡してくださったのが、薬局の一番偉い人、みたいな(おそらく)60代の女性薬剤師で、私は以前から、この人には一目置いていた。
いつだったか、私が薬の支払いの現金のもち合わせがなく、
「カードでいいですか?」
と聞いた時に、
「次の時でいいですよ」
この人は言った。私は借金したことになった。この人と、親しく交わったことはない。
カードを扱っていないのであれば、そう言えばいい。
私が次に来る確証もないのに、この人は、どうしてこんなことを言えるのだろう、と思った。
もちろん、私はこの借金は返した。
以来、この女性に一目置くようになった。
ショートヘアにスッキリしたスタイル、キャリア風である。
そうして、この日、私は「お薬手帳」を持参していなかった。この人は私に薬を渡しながら、日常的にも「お薬手帳」を携帯しておいた方がいいことをアドバイスされた。
私は言った。
「さっき、健康診断の結果を聞いたんですけど、文句のつけようがないとかで、『100歳まで大丈夫』と言われて…衝撃を受けました」
「…………………………………………………………」
「私、クリスチャンなので、死ねば天国なので、長生きしたくないんです」
呆気にとられた後で、彼女は言った。
「死んで天国はいいですけど、だからって早死にすることはないんじゃないですか?」
なるほど、そういう考え方もある。
確かに、クリスチャンでも「早く死にたい」と思う人はなかなかいない。
否、クリスチャン歴10年のなかで、果たしておめにかかっただろうか?
私は言った。
「生きてても楽しいこともないし、この世に未練ないんです」
「楽しいことを見つければいいじゃありませんか?」
「……………………………]
そうして、彼女の言われたのは、
山登り
であった。
山男ではなく、山女。
子育てを終わった後の喪失感を、「山」で癒されたらしい。
薬剤師しながら子育てもされてたのだろう。
それで、子育て終わって、まだ余裕で山登りとは…。
すごい人だなと思う。
聞けば、学生時代に山岳部だったとかではなく、旅行会社の山登りツアーが始まりとか。
「自然はいいですよ」
それは確かだと思う。
若い頃、誘われたこともあったが、朝は早いし、支度も大変だし、疲れるし…。
断り続けた。
今なら、山から力をもらえそうな気もする。
山か……………………………。
今、娘達の大学受験が一段落つけば、
山もいいかもしれない。