100歳まで生きる?!(1)
年末に受けた健康診断の結果を聞きに、クリニックに行く。
20年来お世話になる(とはいっても、頻度としてはあまりお世話にはならない)
クリニックだが、その院長はちょっと面白い方で、密かに慕っている。
数年前、私が「高血圧」だと分かった時、
「私、昔はひどい低血圧だったんですよ!」
確か、上が「80」下が「40」…。
すると先生は、
「俺だって、昔は髪があったよ」
……とてもよくわかった。
それから先生と同じ血圧の薬を飲むようになった。
何かのやりとりの中で、
「私、長生きしたくないので」
と言ったら、
「え、美人薄命?」
と言われ、笑った。
「私、クリスチャンなので、死ねば天国なので」
「俺の女房もクリスチャンだよ」
「…………………………………………」
びっくりした。
ところが先生は神道、クリスマスに誘われてミサには行くが……と。
「先生には、ぜひ、クリスチャンドクターになってほしいです」
「とんでもない」
……そんな気さくに話せるステキな先生だった。
で、この日、健康診断の結果を聞くのは、副院長である先生の息子さんだった。
この方の存在は知っていたが、お目見えは初めてだった。
どんな息子だろう……と思っていたが、一目見て安心感を与える、医師らしくない医師だった。
「とってもいですねぇ~」
健康診断の結果、どうやら、
文句のつけようのない結果。
らしい。
血圧だけは「あと上下10くらい低い方がいいけど、薬飲んでるから」対策はとっている。
副院長は30代だろうか?
ぽっちゃりした癒し系で、初対面で和(なご)んでしまった。
あの院長の息子さんか…と思い、さすが、あの院長の息子さんだと思う。
「身長と体重のバランスもいいし……100歳まで大丈夫です」「…………………………………………」
それは……私にとって、死の宣告にも等しかった。