「分散登校」(1)

アベノマスクがようやく届く。

マスク、マスク…とうるさかった時、マスクはどこも品切れ。(だからアベノマスク)

検温、検温…とうるさい今、やはり体温計が買えない。

先月からなかった。

なんでだろう…。

私には高3になる双子の娘(αとβ)がいるが、来月から「分散登校」というものが始まる。

前回に触れたオンライン保護者会では、「分割登校」だった。

「分割登校」→「分散登校」

長女(α)の高校のホームページで6月予定を確認したら、各学年、クラスによって登校日が違う。1学期は週に一度の「分散登校」、つまり、一週間のうち、個々の生徒は週に一日しか登校しない。それを重ならないように「分散」させて登校させるのである。

分散登校―すごいネーミングである。見事ともいえる。

ちなみに、αの高校は私立、妹βの高校は公立なので、違いがある。

αは週一の登校といっても、すでにズームでのホームルーム及び授業がスタートしている。よって、そのオンラインホームルーム、授業が毎日続く中での、「火曜日の登校」なのである。

一方、公立高校のβは、私学と違い、簡単にオンライン授業に切り替えられないようで、課題が郵送されてくる。教師は毎日、学校に来られているようで、全くご苦労様である。6月1日から登校が始まるが、今のところ週に3日ほどである。

どちらも毎朝の検温が義務づけられている。

それで体温計が不足?

…だったら、朝の検温できないじゃない。

矛盾している。

話は一転するのだが、新聞に将棋の羽生善治名人の「コロナに負けるな」の手記があった。名人はこの未曾有のコロナ危機にあって、

「歴史的な出来事をリアルタイムで学ぶ貴重な経験」

と語った。

ものすごく納得した。

突然、休校になって卒業式も始業式も、授業も部活もなくなり、体育祭や遠足、文化祭、修学旅行も…なくなる。予定表、真っ白…。

健全な高校生なら耐えられないだろう。(我が娘、αとβは健全な高校生ではないので、特に問題はない。「毎日が日曜日」状態である。トホホ……)

しかし、これも歴史の1ページ…。たとえば第二次世界大戦が幾多の芸術作品を生み出したように、コロナも後年、歴史に足跡を残す。

その頃には私はもういないかもしれないが、今、つらい現状にある子どもたちは、「経験者」であり語り部である。

コロナで味わった経験が、子どもたちひとりひとりに何を教え、何を語り、人生にどのように影響するのか……。

悲観論ばかりではないだろう。

それにしても、羽生名人、将棋ばかり指してるのかと思えば、結婚して子どももいる。親として人として、正しい人なのだとわかった。