家庭教師(1)

先月の終わり頃から、唐突に始まった「休校」

私には高2になる双子の娘がいるが、どちらも3月初めに「期末テスト」を控えていた。

我が娘達の場合、ただの「期末テスト」ではなかった。

二人とも、理系なのに「数学」が出来ず、ことに長女に至っては、

「3学期の成績(=期末試験)が〇以下だった場合、自動的に進級できなくなります」

と担任からわざわざ呼び出しを食らったのだ。

受験どころか、「進級」である。

私は、「進級できない=落ちこぼれ」というのは、自業自得だと思っていた。

不登校とか授業さぼったり、試験そっちのけで遊びほうけてるというような…

ところが我が娘は、毎日登校しているし、授業をどれだけ真面目に聞いているか定かではないが、「さぼっている」のとは多分、違う。

試験前、あきれるほどに勉強しないが、それは、ついていけていないから、集中して勉強出来ないのだろう。

試験前、どんなふうに勉強してるのか(子供部屋を)覗いてみたら、

数学の勉強なのに、

教科書を読んでいた。

教科書の問題を解いているのではない。

読んでいるのである。

青天の霹靂(へきれき)であった。

と…

次女も同じく、

数学の教科書を読んでいた。

さすがに、一卵性双生児である。

と、感心している場合ではない。

私も数学など出来なかったが、試験前に教科書を読んだ記憶はない。

また、私は文系である。そして娘達は、

どちらも、理系である。

前置きが長くなった。

そうして呼び出しを食らった長女については、去年の5月から四谷学院に通わせてもいたのである。(11月からは数学の完全個別指導を受けていた)

全く、成果は得られなかった。

勉強嫌いなのだし、やる気もないのだから、大学に行くこともない。

ただ、なろうことなら高校は卒業してほしいし、病気でもないのに留年してほしくない。

際限なく…悶々とした。

そうして万策尽きて、今年1月22日…家庭教師を頼むことにしたのである。