素晴らしいものはみんなタダ(2)

「タダより高いものはない」という。

私は時々、Amazonで本を購入するのだが、いつの間にか「プレミアム会員」というものになっていて、3900円の年会費が口座から引き落とされていた。びっくりした。
おそらく(ろくに読まない)規約みたいなものに明示されていたのであろうが、そんなもの、いちいち読まないし。
Amazon、ぼったくりやんけ。
3900円の年会費に見合う買い物もしなければ、特典を利用する気もない。幸い昨日、パソコン教室の教官に「プレミアム会員失効」の手続きして貰うことができ、(特典未使用のため)3900円は戻って来るらしい。
やれやれ…だが、全く、怖ろしい世の中である。3900円が100人で390000円、1000人で3900000円、10000人で39000000円になる。

Amazonなら1000人、10000人集めるのも、さほど難しいことではない気がする。私はAmazon以外、ネットの買い物はしないが…一歩、間違えば怖ろしいことになりそうである。「触らぬ神に祟りなし」の心境になる。この世は金で動いていると言っても過言ではない。
それからすると、
素晴らしいものはみんなタダこれは、実に聖書的である。
物を見る価値観がこの世と真逆なのである。
高価な○○、豪勢な××、豪華絢爛な△△…を素晴らしいとするこの世と、
天から与えられた自然、賜物…を素晴らしいとする聖書的世界…
ただ、
高価な○○、豪勢な××、豪華絢爛な△△…には際限がなく、また、熱病のようで、手にしたところで満足するところがないようである。
そんなわけで、

素晴らしいものはみんなタダ黒柳徹子の母親、黒柳朝さんの言葉に感動した私であるが、色々考えると…
祈りというものが、全くもって、これに当たる。
祈り
というものは…
無料であり、
誰でも、何処でも、いつでも出来る。
こういうことって、そうそうありますか?どんなに貧乏でも、手足が不自由でも、寝たきりでも…出来る。
それも、
「困った時の神頼み」
と言うように、普通の人は、日常的には祈らないわけです。
特別な時に、祈るのですね。
それで、タダ…。
大いなる願いをこめて祈るのに、タダなわけです。

願いが聞き届けられて実現したとしても、お礼なんて払わない。
こういうのって、この世にありますか?
「一度祈りの味をしめたら、やめることはできない」
とは、三浦綾子「ちいろば先生物語」で広く知られるようになった榎本保郎牧師の言葉。
確かに、タダで願いが叶えられたら、これ以上のことはない、よね?