「ためしてみよ」(3)

T姉妹は品川区在住で、対応したのは当然、品川区の区役所なんですが、区役所から向こう3カ月貸してもらえた四畳半一間の避難所(宿泊所)というのは、
江東区
最寄駅から徒歩20分。
ところが、四畳半一間ですけど、
冷蔵庫、エアコン、バストイレ、ベランダ…まで装備。(押入れなし)
3カ月で仕事見つけて、新生活の準備…なのでしょう。
生活保護も始まり、近く、お金も入るようです。
(区役所にも行かず)あのままでは…
ホームレス。
を思えば、何という恵みでしょう…!
と思うのですが、T姉妹は、
「死んでも嫌だと思ってた生活保護を受けることになるなんて」
「駅から20分ですよ。ここ(横浜)に来るのに2時間以上かかりました」
「『これからはもう、マンション暮らしは無理です。アパートです』なんて、役所で言われて…」
T姉妹、嘗ては家賃20万のマンションにお住まいだったこともあったようで。
なかなか…一筋縄ではいきません。
それでも、
神の存在は信じている。
だから、「神が何とかしてくださる」と信じて、6月下旬まで(次の部屋が決まらなくても)「平安」だったのですね。
あっぱれ、です。
「――万軍の主は仰せられる――
わたしがあなたがたのために、天の窓を開き、あふれるばかりの祝福を
あなたがたに注ぐかどうかをためしてみよ」
(マラキ書3・10)
「ためしてみた」のです。並大抵の覚悟ではないでしょう。
その結果が、「あふれるばかりの祝福」が、
生活保護と四畳半一間。
T姉妹は満足されてはいませんけれど、
希望を失ってはいない。
「この人は絶対に生活保護から抜けられる人です!」
と上司に掛け合ってくれた区役所の職員さんもおられますしね。
だから、こうして、礼拝にも来られた。
「手荷物だけもって引っ越すなんて、私はホームレスじゃありません!」
と祈られて、「赤帽」と、区役所の「配送」が与えられました。
それには、感謝してられるんですね。
事後報告で「赤帽」からの荷物を引き受けることになった姉妹は、86歳、一人暮らしです。
(実はかなり迷惑だった(=困惑された)ようですが)嫌な顔ひとつされず、柔和でした。
生活保護というのは、貯金があってはダメ、健康保健証も取り上げられ、次に見つける部屋も家賃57000円以内とか。
後3カ月で仕事を見つけ、気持ちも新たに再出発したいT姉妹。
このように祈られているそうです。
エス様、早く私に最善の仕事を与えてください。秋になっても仕事が見つからないようなら、私はミッテンベルグで死にます。
ミッテンベルグというのは、ドイツの山深いところだそうです。
そこで睡眠薬自殺をするというのです。
「そこまで行く旅費は?」
と聞くと、
「カードで…。支払いは死んでますから、踏み倒します」
はてさて…。