「三人の名付親」(3GODFATHERS)(1)

1948年、ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演のアメリカ映画です。
どうして急に、ジョン・フォードジョン・ウェインなんでしょうね?
(ロマンポルノに石井輝夫に桂千穂…だったのに)
このDVDが、なぜか礼拝に行ったら回ってきて、他に借りる人もなく、

聖書に関係あるのかな。
と思い、借りて帰りました。(こういうのを、クリスチャン業界用語で「導き」と言います)

西部劇と聖書なんて…まさか。
冷静になると、ありえないことだとわかります。
でも、ありえないことに巡り合うのですね。神様信じていると。
ズバリ、西部劇でありながら聖書にみことばに、イエス様…を語っていました。
ピーター・B・カイン原作の「3GODFATHERS」は、これまでに3度も映画化されているそうです。
ボスのボブ(ジョン・ウェイン)、スペイン語のピート、年若いキッドの三人はある町の銀行を襲撃して、保安官に追われることになります。
砂漠に逃げ込む三人。
飢え、渇き、容赦ない日差し…ようやく辿り着いた貯水槽ですが、停車した列車から保安官に雇われた見張り番が降り立って…泣く泣く立ち去ります。
キッドは銀行襲撃で肩を撃たれて負傷、水筒に残った僅かな水を分け合いながら砂嵐に遭い、砂漠の中で馬まで失ってしまいます。

「しっかり繋いだのに悪魔が来て馬を放した」
「歩くしかない」
銀行強盗で手に入れた金があっても、ここでは使い物になりません。それこそ、悪魔に魅入られたような惨状。
そこへ来て、またまた信じられないような事態に遭遇します。
やっと辿り着いた水場、ところが一台の幌馬車が止まり、何だか様子がおかしい。
ボブが馬車に偵察に行って戻ってくると…。
水場にやって来た夫婦だが水がなく、少し待てば水が沸き出すのに亭主はダイナマイトで岩床ごと爆破してしまう。これでもう、どんな大雨でも水だけはたまらず、この泉を求めてやってきた人が何人も死ぬことだろう。
亭主はアルカリ性の水を飲んで狂った馬を捜しに行ったまま、もう四日も帰らない。
馬車に残った妻は30歳くらいの感じのいい女性だが、水は今日、なくなった。
その上、臨月で今にも生まれそう。
これでもかこれでもか…
悲劇のテンコ盛り。
で、普通なら、死ぬか生きるか、死線さ迷ってる3人ですから、
妊婦のもってる食糧奪うとか、無理やり母乳吸うくらいのことしそうなものなのに、
前の妻が子ども産んでるということで、
ピートがお産のお手伝いすることに。
マジかよ。
だって、お産と言えば「お湯」とか「タオル」大量…というのが定番。
でもまぁ、銀行強盗はしても心優しい男達で、迷う余裕もなかったのでしょう。
「奥さんどうか怖がらないで。助けに来ました」
とピート。
でもどうやって、水なしでお産するんでしょうね。
ボブとキッドがサボテンから水分を搾り取るという作業をしてましたが…こんなんで追いつくわけないよね?

産みの苦しみの声も一切なくて、この辺は全く臨場感なしです。
で、元気な男の子が誕生します。
そうして母親が三人に、この子を助けてほしい、名付け親になってほしいと頼みます。
赤ん坊は、三人の名前をそれぞれとって、
ロバート・ウィリアム・ピートと名付けられ、
「この子が名付け親のように立派な男に成長したら、伝えてほしい。母はあなたのために生きていたかった」
そうして、赤ん坊に最後のキスをして、亡くなります。
三人は母親を埋葬し、讃美歌を歌います。
これから三人で、ロバート・ウィリアム・ピートを育てなければなりません。
これが絶望の中で、彼らの生き甲斐になります。
馬車の中から赤ん坊用の荷物を見つけ、衣服やらミルク、育児書…を見つけるのですが、同時に、
聖書も見つけるのでした。