個人教授(7)

打ち合わせの帰り、久々にピーター先生のお宅を訪問する。
石川さんから舞台のチラシ見本を受け取り、それを先生にも見ていただきたかった。「監修」として「桂千穂」のお名前をいただくことが出来た。
「あなたにお願いがあって、待ってたんです(^-^)」
チラシの出来に気を良くしていた私だが、一瞬、戦慄が走る。
「あの…お願いって…パソコンですか?」
「勿論、そうです」
「…あの、メール送信???」
「違います。一行22字にしなきゃいけなくて、出来るでしょ?」
「アセアセo(^^;o)Ξ(o;^^)oΞo(^^;o)Ξ(o;^^)oドウモ〜♪」
カテゴリー『個人教授』で、ピーター先生こと脚本家・批評家の桂千穂氏にパソコン指導するブログを更新していた。(カテゴリー『個人教授』参照)
確か…記憶にある。以前にも、あったのだ。「字数制限」を要求されて、やっぱり、
「出来るでしょ?|^ー゚)ノ」
そんな、基本中の基本、出来ないわけないよね?
と、まるで、
出来ない人間なんて、信じられない。
みたいな…。
そして…
出来ませんでした( ̄▽ ̄;)
と、私は正直にブログで告白した覚えがある。それは、コンプレックス以上にトラウマとなり、もう、思い出したくもないのだが…
悪夢よ再び…。
前回と同じように、
「出来るでしょ?|^ー゚)ノ」
大きな声では言えないが、私が先生に自信をもって指導出来るのは、
原稿の添付送信。
のみ…。
シ──(-ω-)(-ω-)(-ω-)──ン
大体、自分が不可能なことを、
出来て当然でしょ?
みたいな言い方は、やめて欲しい"(-""- )"
まぁ…先生は80過ぎてるし、先生宅に出入りする若い衆で、
字数調整出来ない。
という人間は、他にいないらしいから…。やはり、
私が無能。
これに尽きる。
ヤァ \(⌒∇⌒(⌒∇⌒(⌒∇⌒)⌒∇⌒)⌒∇⌒)/ ヤァ
「いつもは一行20字だから、それを22字に調整すればいいんでしょ?」
と先生。
「そうです。出来るじゃないですか」
「だから、やってみてくださいよ」
…私も、仕事で「字数制限」され、その度に「パソコン担当」である夫に聞いていた。「字数制限」なんて、口で言うほど、頭で考えるほど、単純ではないのだ。少なくとも、私には…( ̄0 ̄;)
原稿は、新藤兼人岩波書店から出した「遺書」という本の書評。これをキネマ旬報から依頼されたらしい。
「あなたが来るから頼もうと思って、大急ぎで原稿書いたんです」
どうも…原稿締切りは5月1日らしい。
「あの…若い衆が来られる予定は?」
もはや、逃げの構えである。
「ありません」
「ないんですか…(-_-;」
「連休中には押しかけて来るけど、今月中にはないんです。だから、甥に聞くしかないんだけど、あなたが来る、って言うから大急ぎで原稿書いて…」
甥は、パソコンをやってくれるけど、すごく威張るらしいんですね。
「もう、こんなのも出来ないの!!!」みたいに。はぁ〜、私も…夫には「人間以下」の扱いです。
もう…やるしかない。
しかし…前回同様、色々格闘するも、
出来ませんでした( ̄▽ ̄;)
もう…トラウマの上にトラウマを上塗りするという事態に…
ヾ( ̄_ ̄ )/\( ̄ー ̄)/\(  ̄− ̄)ノ゛ドモモモ・・
ただ…。せっかちなピーター先生。あたふたする私にイライラするどころか、
楽しそう。
・・・(゚ω゚;)(-ω-;)(゚ω゚;)(-ω-;)ウ・・・ウンウン・・・
気分を替えて、お茶飲みながらチラシ見本見せて…
いよいよ今回、借りることが出来たのは、
「徳川いれずみ師 責め地獄」
何でも、ピーター先生こと、桂千穂氏に50本のロマンポルノ脚本を書かせた原点が、この一作とか。
石井輝男命。
と言う、ピーター先生の中でも、
石井輝男の極致、決定版。
パッケージを見ても、
…串刺し、股裂き、生きたまま女体を焼く火あぶりの刑……凄まじい色欲にとらわれた男女群像を演じるのは…。
「その内容の過激さゆえ、撮影途中で出演していた女優が行方不明になり、助監督たちの謀反が起こるなど、製作中も数々のトラブルに襲われたという。日本映画史上屈指の呪われた名作である」
お楽しみに…。
ドモ ヽ(゜▽゜*)Ξ(*゜▽゜)/ ドモ