「沓掛時次郎 遊侠一匹」(5)

「おのれ〜半世紀も前の東映映画、ブログ書くのに一体、何回続くねん!ええ加減にせえよ(*`Д´)φ」
ビデオ屋行っても置いてなかったやんけ!AmazonでDVD買って見ろ、っちゅうことかい( ̄へ  ̄ 凸」
ははぁ〜。す、すいません( ̄▽ ̄;)
小学3年の娘にまで、「まだ続くの?」「もしかすると(5)書くの?」などと聞かれてしまい…。
今回でオチつけますので!!!
アセアセo(^^;o)Ξ(o;^^)oΞo(^^;o)Ξ(o;^^)oドウモ〜♪

時次郎とおきぬの禁断の恋。
互いの思いを堪えて堪えて…時が来て、時次郎の前に新しい人生の門戸が開かれようとした途端、門は冷たく閉ざされます。
おきぬが突然、姿を消します。はい、これ
恋愛メロドラマの定石。
そして、この二人が再会するのも、やっぱり、
恋愛メロドラマの定石。
でも、この再会も、やはりタダゴトではない。
突然、黒一色の世界に雪だけが舞っている。料亭の中で、時次郎が女将相手に一人語りのような台詞を延々、語ります。自分のことを「友達」のこととして、告白します。三蔵から受け取った櫛を、なかなかおきぬに渡せなかった心情も吐露します。長台詞で、いかにも説明的…なはずが、それは、時次郎がそれまで多くを語らず、胸に秘めつづけていた思いが堰を切ったように溢れ出すよう。この映画で時次郎演じる中村錦之助、実に表情豊かで、色んな「時次郎の顔」を見せてくれる。素晴らしいです。この女将相手の語りも、ひとつ間違うと白々しかったりくどかったり…(何せ6分もある)するのが、 聴かせます。思わず、引きこまれてしまう語りです。ああ…映画館でしみじみと聴き入りたい。そして、長い告白が終わったところへ…外から聞こえてくる追分(おいわけ)の唄声。それは、おきぬが姿を消す前夜、時次郎にお礼として聞かせてくれたもの。飛び出した時次郎とおきぬの再会…。磁力のように巡り会えた二人、感動の再会のはずが…。
雪の中におきぬの喀血の血。
ここから、恋愛メロドラマは悲劇に向かって滑走します。
不治の病に冒されたおきぬ。死を覚悟したおきぬは大胆な愛の告白をします。
「時次郎さん、あの櫛はもっておいでですか?」
おきぬに聞かれ、
「へぇ、もっていますよ」
時次郎は懐から櫛を取り出します。
「この櫛はあたしの心のつもりでした。もう、お目にかかるまいと別れたけれど、日がたつにつれて、いつの間にか足が沓掛の方へ…。あたしはもう長くない。でも、お前さんがこうして傍にいてくれるんですもの。…悪い女ですねぇ」
もう、何者も二人を離れさせることは出来ない。時次郎は櫛をおきぬに返します。ある決意をして…。
「あっしみてえなやくざに出来ることと言ったら、命を張ることだけしかねえ」
高い薬代を稼ぐために、喧嘩の助っ人として命を張ることに…。
時次郎が喧嘩場で死闘を繰り広げている時、おきぬの命の火は尽きようとしています。命の火が尽きると逆に情念の炎が燃えるのか…おきぬは言います。
「あの人が帰って来た時、きれいな顔でいたい」
薬指で唇に紅をさし、太郎吉が向けた鏡でその顔を写し出します。
時次郎が戻って来た時には、既におきぬは帰らぬ人に…。薄く紅をさした死に顔は、残酷なまでに美しく…。
「時さん、遅かった、…遅かったよう!」
宿の女将が絶叫します。
シ──(-ω-)(-ω-)(-ω-)──ン
こんな真剣に映画評書いたことないで( ̄▽ ̄;)
ああ、しんど…。それにしても、
90分の映画とは思われない。まだまだ語り尽くせない…
ブログ書きながら、何度もDVDを見直しましたが、その度に新たな発見がありました。
凝縮されたドラマが重層的に奏でられ、加藤泰監督の美意識がみなぎり、非情に贅沢に創られた映画です。
\(∇⌒\)☆ア☆リ☆ガ☆ト☆ウ☆(/⌒∇)/
最後に、これだけは言いたい。
この映画のプロローグとも言える渥美清登場する前段。これだけで立派な映画が成立するほどに面白く、良く出来ています。中村錦之助渥美清のコンビネーションが、凄く良い。
そして、
中村錦之助渥美清
…並ぶと、顔の大きさが全然違う。(確かに渥美清の方が大柄なのですが)顔の作りも、
錦絵(にしきえ)(中村錦之助)VSジャガイモ(渥美清
ヤァ \(⌒∇⌒(⌒∇⌒(⌒∇⌒)⌒∇⌒)⌒∇⌒)/ ヤァ
中村錦之助池内淳子のツーショットは、まさに、
銀幕スター。
これが、例えば、渥美清池内淳子になったら、
寅さんとマドンナやな。
と思いました。
YAH♪☆0(^^0)*^^*(0^^)0☆♪YAH
中村錦之助池内淳子渥美清…。
どれも素晴らしいけど、既に故人。でも、こうして映像に残る姿は永遠不滅で、
「映画っていいな」
と、これも故人になった水野晴郎のようなことを思いました。
ご清聴、ありがとうございましたm(_ _)m アリガトォ〜★