永井豪によるダンテ「神曲」(6)

煉獄界で身を浄めることが浄罪である。
――煉獄は人を誤らせる七つの感情(高慢・嫉妬・怒り・怠惰・欲・飽食・快楽)を浄める七つの環道によって出来ている。
刑務所みたいなところで、七つの罪を償うみたいなことですね。
煉獄界の門でウィリギリウスは門を守る天使に挨拶します。
「私達は使命により煉獄界をまわるためにきました。私達をお通しねがいたい」
ダンテは、
「私は生ある者です。現世にここを伝えるためにきました。門をお開けください」
この時、天使の腰掛ける石段を見ると、石段は、
一段目が白
二段目が濃い藍色
三段目は血のような赤
この色にはそれぞれ意味があり、自分の犯した罪を、
誠実に告白し(白)
それを悔い(藍)
それを喜びつぐなう(赤)
ことを表しているそうです。
何気にお洒落〜ですね(o^∇^o)ノ
そしてここで、
「ダンテよ、私の近くにきなさい」
天使に言われて進み出るダンテ。天使の剣がダンテの額に文字を彫り込みます。
「汝の額に罪を表す頭文字Pを七つ刻んだ。これよりまいる煉獄の山で七つのPを一つ一つ流し去るのだ!」
煉獄の門が開きます。
「決して後を振り向くな!振り向けばたちまち圏外に放り出されると知れ!」

煉獄篇の面白いところは、犯した罪と、その罪を浄めるための罰の関係。例えば、
第一円「高慢」の罪では、罪人が皆、大きな石を背負って歩いています。石の重さに、皆、腰を曲げて腰が低くなっています。
「彼らの呵責の念が石となり、重く体にのしかかり、腰をかがめさせているのだ」
ウィリギリウスが解説します。高慢の罪…。ダンテも自問します。
「自分は天才詩人と自惚れていないか…?」
人々が自らの高慢の罪を恥じる話をダンテに聞かせ、それを聞きながらダンテは、自分の背には石はないものの、背中にズシリとした重さを感じて背を屈めて歩いています。ここでダンテの額から「P」の文字が一つ消え、煉獄第二円「嫉妬」の罪。
ここでは、瞼(まぶた)が縫われた罪人が悲しい声で歌っています。
「他人を羨み、妬むというさもしい罪を浄めるために、自分で自分のまぶたを針金で縫っているのだ。二度と妬むことのないように…」
ウィリギリウスの言葉にダンテは思います。自分はもう、地獄へは行かずとも天国へは行けない。死後は、この「煉獄行き」だと覚悟してるんですね。
「私は他人を羨んだことはあまり無いから、ここで耐える時間はそれほどでもないかもしれない。しかし、高慢の罪を浄める場所では長く苦しむことだろう…」
「他人を羨んだことはあまり無い」???
なんか…勝手にぼやいてろ〜(*`ε´*)ノ_彡☆バンバン!!
第三円「怒り」の谷では、目も開けられない煙の中で美しい歌声が聞こえます。
「怒りに絡み合った糸を解く歌だ。この煙の中には怒りの念が充満している」
第四円は「怠惰」。これ、笑えます。罪人が「急げ急げ」と掛け声かけながら走ってます。
「今からでも徳を積まねばならぬ!」と…。
立ち止まって休憩しながら、
「なぜ信じなかったのだろう…」
「なぜ耐えなかったのだろう…」
「天はいつも我らの上にあったのに…」
と後悔します。
第五円「欲」。人々はうつぶせになって、「ああ〜我が魂は塵(ちり)にすぎない」などと泣きながら嘆いています。
ダンテが声をかけたのが、なんとローマ法王
「こんな窮屈な地位を得るために自分や他人を欺き、時には神の教えにまで目をつむった」
滂沱の涙を流しながら、自らを悔います。
第六円「飽食」。アダムとエバで有名な林檎の樹。この二本の林檎の樹の間を、ミイラのように痩せた罪人が走り続けます。
「この二本の樹の間を、ああして走り続けることによって魂を浄化させている。美食、飽食の罪の浄化だ!」
これ…あの…言っては何ですが…ギャグですか???
煉獄の環道を抜ける度に、ダンテの額に刻まれた「P」の文字が一つずつ消え、ダンテの体が軽くなります。天国に近づいているということなんですね。で、最終…。第七円「快楽」。ここでは、人々が炎で焼かれています。
「快楽の誘惑は、あのように体を炎で焦がされなければ追い出せぬほど強いのだ!愛に潤う心と一瞬の快楽は似ているようで全く違う!天と地ほど別なものなのだ!!」
ここにいるのは、坂を転がるように快楽の道へ堕ち、地獄まで行くところを、かろうじて踏み止まった人々だそうです。
ま〜私には関係ないもんね(^-^)v
ウィリギリウスは元々「煉獄」にいました。ダンテが煉獄界を巡り、天国へ行くのに、ウィリギリウスと別れなければなりません。
煉獄界が果てたところに道が炎でふさがれています。天使が現れ、
「ダンテよ!この先の浄き世界へ入ろうとする者よ。その者は何人も心を火によって浄めねばならん!炎の中で燃え尽きよ、ダンテ!!」
ダンテも…(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン
「良き魂よ、浴びよ炎を!ここまで近づいた浄き世界の歌声を求めるのなら!?」
ダンテにしたって、それはないやろ〜
アセアセo(^^;o)Ξ(o;^^)oΞo(^^;o)Ξ(o;^^)oドウモ〜♪
「生身の私が、どうして炎の中に行けましょう?」
尻込みするのを、ウィリギリウスが、
「行きなさい!おまえの信念を見せる時だ!」
全く、他人事だと思って勝手なこと言います。進退窮まるダンテ。
「全ては真実の世界を見極めるためなのだ!!」
炎の中に飛び込みます。

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