『ホテル強制わいせつ事件 犯して!』のブログ、アップしたので見てください(^O^)/」
「はいはい」
打ち合わせの前にピーター宅を訪問する。先生のパソコンに「お気に入り」登録してあるが、先生、自分からは私のブログ見てくれないのはわかっている。(実は、見たくとも見れないのであるが…( ̄▽ ̄;))
「では、インターネット開いてください」
「はい」
砂時計マーク…これが何故か異常に時間を取る。せっかちな先生は、
「どうしてこんなに時間がかかるんでしょうね(*`ε´*)ノこういうの、(新しいパソコン)買うといくらぐらいかかるんですか?」
うーむ、砂時計マークで新しいマシン、買うレベルじゃないと思うんですけど…。砂時計マーク消えて、インターネットエクスプローラー起動。ここから、あれこれ指示するものの先生、手間取る(打ち合わせの時間がある)ので私がホイホイホイ。私の指さばきに、いつも、「初めて」見るような目で見入るピーター先生なのである!
で、「桂千穂コレクション(3)『ホテル強制わいせつ 犯して!』」。
「面白いじゃないですか。誰か買ってくれる人があるかもしれませんよ」
「ほら、この『ホテル強制わいせつ事件 犯して!』をクリックすると…」
アマゾンの中古販売サイトに…(^-^)v
「私、先生の営業だってしてるんですから|^ー゚)ノ」
「ヾ( ̄_ ̄ )/\( ̄ー ̄)/\(  ̄− ̄)ノ゛」
「面白いでしょう」
「面白いですね。(販売サイト見ながら)9680円もするんですか?」
「中古品3枚ですよ」
「そうか。…でも、こんな人(出品者)にお金が入っても、僕には入らないじゃないですか」
「ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!」
「そうでしょう?」
「はぁ、そうか」
「全く。だからあなたはダメなんです( ̄へ  ̄ 」
そ、そこまで言わなくても…。でも…。食えない貧乏ライターじゃあるまいし、「売れる」より、一人でも多くの人に作品を「見てもらえる」ことの方が大事では………ないんですね。そうだな、思えば、桂千穂コレクションのブログ見る度、「買ってくれる人がいるかもしれませんね(*^。^*)~~~~」だもんな。
多分、筆一本で生きてきた、生きてこられた…ってのは、こういうことなのでしょうね。
「先生、この、ビール瓶のシーン、凄いと思ったんですけど、先生が考えられたんですか?」
「そんなの、あたりまえじゃないですか|`Д´)ノ」
「こんなに下品で卑猥なシーンなのに、嫌らしさが全くないのは、ホントに凄いと思いました」
「ホントに女性に見て欲しいですね。アクション映画の監督が撮るとこうなんです。長谷部安春とか」
「埴輪…って言うのも?」
「プロデューサーと話しながらね」
ピーター先生の資質を見抜いて引き出してくれたのが、この、伊藤亮爾プロデューサー。蔵原監督の言うことが全然わからなかった先生に、イングマル・ベルイマンの「沈黙」でやったらどうか、と言われて「ああ、そうか」と思われたとか。…ううむ、「沈黙」が下敷きですか。「沈黙」見直します!
ロマンポルノのギャラは、15万から始まって、5万ずつ上がり、最終的に30万だったそうです。何にせよ、東宝、松竹…の10分の1くらい…?長引いたところでギャラがアップするわけもなく、先生、ホントにお疲れのようでした。間に千葉真一主演の東映映画(海外ロケあり)の仕事が入ったけど、疲労困憊で断るしかない。大ヒットはしたものの、思い出したくない過去のようで…。
「先生、次回の、『桂千穂コレクション』は…?」
先生の書斎、本棚には洋の東西を問わぬDVDがひしめいている。先生が銀座・山野楽器で注文される物もあれば、大量販売されている500円DVDもある。しかし、その多くがフィルム包装されたままの未開封先生のコレクションになっている。それを…処女を犯すが如く、次々借り出して、フィルム破って鑑賞しているのが私である。そもそも…。人望の厚いピーター宅には出入りする人間が多い。しかし、先生は誰にも本もDVDを貸さなかった。貸したら最期、戻って来ない、と思っている。確かに、そうなのだが。
「これだけ(本もDVDも)揃ってるのは、誰にも貸さなかったからです」
と、先生は言う。そう言って、私も貸してはもらえなかった。なかなか…。それが、私のあまりの「(映画的)教養のなさ」を見かねて、貸してもらえたのが、戯曲、ジロドォ作、「ジークフリード」である。以来、DVDも貸し出してもらえるようになり、最初、1枚だったのが2枚となる栄誉にあずかった。そして、桂千穂コレクション(4)」である。次なる作は…?業者からDVD化されて送られて来るロマンポルノDVDは書棚の隅に追いやられている。「教師・女鹿」――インパクト抜群である。しかし…。
「ダメです」
「これ(この脚本)じゃ撮れない」と曽根中生監督が言って、先生がピンチヒッターした作品。時間もなければ寝る暇もなし。結果…「自分のフィルモグラフィーからはずしたい作品」と曽根監督。映画評論家の松田政男からは「今、信用する桂千穂が、こんな脚本書くとは何事だ…!」となじられたとか…。これは、何が何でも見なければ…!
「これなんかどうですか?」
…「宇能鴻一郎の姉妹理容室。ああ、職業女性の一人称、「あたし、驚いちゃいました〜。彼って○○なんですぅ…」ってので、一世を風靡しましたよね。いいかも…!
ヤァ \(⌒∇⌒(⌒∇⌒(⌒∇⌒)⌒∇⌒)⌒∇⌒)/ ヤァ
と思ってたら、
「これはどうかなぁ…」
それは…「昼下りの女 挑発!!」。
「至上最高の変態映画です」
(ヽ>ω<)ヒイィィィ!!●~*ヒイィィィ!!(>ω<ノ)ノ
「是非、貸してください<(_ _*)>」
「最近になって、見直されてるんですよ」
「興行的には?」
「全然ダメでした。至上最高の変態映画ですからね。当時は受け入れてもらえませんよ」
「( ^.^)( -.-)( _ _) ドウモ」
…というわけで、「桂千穂コレクション(4)」は、至上最高の変態映画、「昼下りの女 挑発!!」です。

せ〜の (I・_・I) (I・_・I) (I・_・I) ヤァー!(だちょうクラブ)