「がん」という冒険(69)

いてもいなくてもいい。このブログの熱心な読者ならご存じのはずだが、最近、95歳一人暮らしの★姉妹について何度か触れた。

最初の訪問(56)を皮切りに、(62)(64)(65)(66)と更新した。ただ漫然と更新したわけではない。

(66)のブログにも、以下のように書いた。

 

私は頻繁に★姉妹を訪問するわけではない。なのに、

8月28日 私が訪問すると★姉妹は台所に転倒していた。(62)

9月1日 私の訪問後、★姉妹は転倒し12時間、床の上でもがいた。(64)

9月12日 ネズミ出現。(65)

3回連続して、このような異常事態が起きた。今年から毎週のように★姉妹を訪問する◎姉妹もそうだが、このような劇的な事態に遭遇した姉妹はそうはいない。

 

結局、私は「もう、おまえは来なくていいよ~」という主の導きを感じて、9月12日を最後に★姉妹を訪問しなくなったのだったが、今日、Lineで★姉妹の訃報を受け取った。

95歳というのだから、ある程度覚悟はしていたものの、自宅2階からの出火による事故死という。

まさか…である。

 

★姉妹のことは先週の祈り会の課題にあがり、皆で祈ったばかりだった。ネズミの出現以来、「ネズミは?」と問うのは私の役目となり、この日も聞いた。ネズミ担当の◎姉妹が笑いながら、毒餌をまいているが食べた形跡はない。ネズミの出現は目撃されていないものの、気配はあると報告された。

お元気とはいっても95歳。本人としては、

夫や子どもらと暮らしたこの家で、穏やかに朽ち果てたい…。

という思いであり、その成就を私も祈ったのである。

 

16日の未明に近所から「2階から煙が出ている」と通報があり、★姉妹が救出され病院で死亡…。★姉妹と親しい◆姉妹に早朝、息子さんから連絡があり、◆姉妹は礼拝でこのことを報告された。

私が訃報を受け取って、まず感じたのは、

★姉妹との交わりに感謝できたことであり、ひとときでも★姉妹の最期に関わることができたことに満足できた。

あれがなければ、どんなに悔いが残ったことだろうと思う。

一方で、

★姉妹はどんなにか苦しかっただろう、怖かっただろう…。

夫や子どもらと暮らしたこの家で、穏やかに朽ち果てたい…。

そんな★姉妹が火災に巻き込まれて亡くなるとは「穏やか」とは真逆ではないか???

気持ちの整理がつかないでいた。

 

つづく