「がん」という冒険(71)

さて、ごく最近まで親しくしていた95歳、★姉妹の衝撃的な訃報を更新している。その3話めである。

 

「この家で穏やかに朽ち果てたい」という★姉妹の思いとは裏腹の、火災による死亡。

思えば、この夏に始まった私の★姉妹への訪問はドラマティックであった。私が訪問すると★姉妹は台所で転倒していた、のだが、私は姉妹が転倒していたこと以上に、★姉妹がその明晰な頭脳で沈着冷静に対応されたのに、これが現実と思えなかった。自分がフィクションの世界にまぎれ込んだような不思議な経験をした。(62)話

そんな★姉妹が火災に巻き込まれて亡くなるというのは、これまた劇的である。

そうして、訃報を受けてから気持ちの整理のできない私は、その後の経過を知っていそうな姉妹方にLineをし、情報を集めながら徐々に平安を取り戻した。

・火災の時、★姉妹はシャワーを浴びていた。

・救出された時、息はあった。

・非常に燃えやすそうな家屋でありあがら、火の海にはならず近所へ迷惑をかけることもなくすんだ。

それから私は、別のところから★姉妹の事故が「昼のNHKニュースに流れた」と知り、ネット検索したら…テレ朝、TBSのニュースでも流れたらしい。半焼した家屋画像に★姉妹の名前が流れテロップまで出ている。これにはさすがに驚いた。

全国ネットである。

自宅で穏やかに亡くなる……どころではない。

(-_-)/~~~ピシー!ピシー!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

しかし、この時、私はハッ、とした。全国ネットということは…

音信普通になっている娘さんが見ているかもしれない。

詳しい事情は知らないが、★姉妹には随分長く会っていない娘さんがいるのである。その方については何も語ろうとされなかったのが、最近になって「会いたい」と口にされるようになったと聞いた。

 

それから私は、礼拝後に◎姉妹と◆姉妹を車に乗せて現地に向かった♡姉妹からのLine返信を受け取った。それによると、

・息子さん夫婦と◎姉妹、◆姉妹は(親身に★姉妹のお世話をしていたことから)家族のように話していた。

・出火は深夜12時頃だったがシャワー室にいた★姉妹は煙を吸い込んだものの火からは守られ、顔は綺麗なまま。(ベッドに寝ていたら黒焦げ?)

・あのような燃えやすい家屋でありながら延焼もなく、被害が最小にすんだことに息子さんも安堵されていた。

 

息子さん夫婦はイエス様を受け入れていない。母親の★姉妹がこんな亡くなり方をしたことで、

「ほらみろ、どこにイエス様がいるんだよ」

ということになるのでは…?と私は危惧したのだが、風向きは違ったらしい。

最期まで★姉妹に親身に関わってくれた姉妹方に感謝の思いが湧き、深夜にもかかわらず★姉妹がシャワーを浴びていたことで火災から守られ、無残なことにならなかった。近所に被害が及ばなかったことも奇跡だった。

このようなことから、主を受け入れなかった息子さんの心は、ずいぶん柔らかくされたのではないだろうか?これを私達は、

主は語られた。

という。

これからもっともっと、息子さんにも私達にも、主は語ってくださると期待している。