ゴミをゴミ箱に捨てるということ(4)

今週の祈り会でのこと。(祈り会については前回に説明)

私が到着すると、I姉妹が階段を掃除しておられた。

その姿に感心した私は、祈り会が終わってから、

「姉妹はお家でも、そんなふうに綺麗にしてるんですか?」

と聞いた。すると、姉妹は複雑な笑い方をしてから、

「実はね……私、掃除は全く苦手なの」

そして、

「姉妹(=私)が前に、子どもが片付けない、って言うの聞いてて、それ、私のこと、って思ったのよ」

\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?

彼女が言うには、使ったモノはすべて手の届く範囲に放置し、「捨てる」「しまう」「片付ける」ということはしなかった。

子どもの頃、あまりの酷(ひど)さに、父親が書籍類を窓から外へ放り投げたという。

彼女は長く看護師をし、結婚して母親となり、(なんと、実母と義母を同時に引き取り同居していたこともある)。

今は、実母を見送り、義母は施設、息子は北海道、学校で擁護の仕事をしながらご主人と二人暮らしである。

「看護師って…、『ゴミをゴミ箱に捨てない』なんて許されないでしょう?」

「そりゃ、色々ありました。大変でした」

ううむ……。しかし、

注意されたり、叱られたり……はしても、それが患者の命に関わったり、取り返しのつかない事態になったということはなかったようだ。

確かに、娘達が「ゴミをゴミ箱に捨てない」ことで何かが起こるわけではないし、逆に、「ゴミをゴミ箱に捨てた」としても、何かが変わることもない。

そんな彼女も、結婚して「妻」となり、子どもを産んで「母」となり、姑と同居する「嫁」となるなかで、片付ける「必要」に迫られたようである。

結論、

私(=片付ける人)がいる限り、娘達は「ゴミをゴミ箱に捨てない」。

片付ける「必要」に迫られれば、多分、

「ゴミをゴミ箱に捨てる」

ということだろうか?

確かに、

「ゴミをゴミ箱に捨てよう」

という意志が生まれなければ、ゴミはゴミ箱に捨てられない。

永遠に……。