コピーの力

『生まれる命、生まれない命…。生まれるのは……天使とは限らない』――。これが、私が、この舞台にこめた思いです。これに興味を持たれた方は、劇場の方に足をお運びください」
場所は乃木坂。チラシに協賛の名前をいただいたアイムパーソナルカレッジの教室である。私は、ここの卒業生。授業の休み時間をもらって舞台宣伝にお邪魔した。
じつは、これで2度目。初回の反省から、今回はコンセプトを明快にして挑んだ。
・今回はコピーゼミ。舞台宣伝でも、コピーを強調しよう。
講師は電通のコピーライター。その上、アイムの校長でもある長井先生も同席しておられる。
この長井校長…現役のコピーライターでもあるのだ。
持ち時間は5分。
今日は朝から宣伝原稿を書き、タイマーを5分にセットして繰り返し練習。まるで、
プレゼンテーション
である。練習を重ねるうち、色々なことがわかってくる。
余裕がなくては
自信ありげに話さなくては
前回は、これが足りなかった。元々、
押しが弱い。
切符代だけで3000円、交通費、食事…も入れれば5000円もかかるものを、売りつけていいのだろうか?
などという、気の迷いがあった。作品に自信がないわけではないが、舞台などというのは、およそ、
本人の趣味嗜好…
誰が観ても満足なんてものはない
…なんてことを考え出すと、宣伝どころではない。
覚悟を決めて、いざ、出陣。
「私は9年前に双子を妊娠しました。双子というのはリスクが高く、妊娠8ヶ月から出産まで、管理入院というかたちで産婦人科の大部屋で過ごすことになりました。その1ヶ月余の入院生活が、この舞台を書くベースになりました」

そして、チラシのイラスト。
「所ゆきよしさんが、台本を読み、私のイメージを聞いて、このような絵をいただきました。ヘソの緒が妊婦の手首を縛っています。最初、妊婦の首を絞めてたんですが、これでは妊婦が死んでしまう(笑)ということで、このような絵になりました。従来にない斬新な発想で、見事だと思いました。そして…この絵に私がコピーを書くことになり…悩みました」
本当に、悩んだ。仮にも、所さんはプロ中のプロ、大御所である。知り合いだから気軽に頼めたものの、そして、さすが…!と唸る絵をいただいたのは良いが…。
これに私がコピーつけるんですか???
所さん直々のご指名とあっては、逃げられない。すごい絵をいただいただけに、
プレッシャー
である。結局私は、聖書から引用しようと思い、この御言葉を見つけます。
女にはこう仰せられた。
「わたしは、あなたのうめきと苦しみを大いに増す。あなたは、苦しんで子を産まなければならない…」
(創世記3−16)
これを所さんにメールしたところ、
「すごくいいです!!!」
という返信が速攻で来た。
YAH♪☆0(^^0)*^^*(0^^)0☆♪YAH
そんな裏話を話す。
このアイムの授業ではコピーも勉強するのだが、その中で、忘れられない長井校長の言葉がある。
「コピー書ける人は長い文章も書けるのよね」
つまり、コピーの力である。凝縮した言葉の力…。例えば、作品の「あらすじ」や「企画意図」など書くにも、この「コピー力」「コピーのセンス」は威力を発揮する。舞台のチラシ裏の「あらすじ」にも、
『生まれる命、生まれない命…。生まれるのは……天使とは限らない』
というコピーを使った。
在校時、私もコピーの授業を受けた横川謙司先生に、
「このコピーどうですか?」
終了後、感想を聞いた。先生、難しい顔でチラシを見ておられる。おそらく、
自分なら、このイラストにどんなコピーをつけるか。
考えておられるのだろう。難しい顔のまま、
「いいよね」
そして、裏をめくって、
『生まれる命、生まれない命…。生まれるのは……天使とは限らない』これもいいよね。[[[[ちょっと、観に行こうか、って気になるよね]]]]
と言ってもらえた(^-^)v
授業の時には、「消しゴム」をネタにコピー50本だかの課題を出され、先生と、掛け合い漫才のようなやり取りをした記憶があるが…。
横川先生、そして、ゼミ生の皆さま、是非、お越しをお待ちしております<(_ _*)> アリガト
アイムパーソナルカレッジについては、
http://im-co.jp/
(*^^)/。・:*:・゜★,。・:*:・゜☆アリガトー!