小便組(2)

お待たせしました。
全盛を極めた小便組が、どのように滅んでいったのか…。
詐欺に引っかかったある旦那。
このまま妾に暇を出し、支払った大枚をみすみす女にくれてやるのは何としても悔しい。
医者に相談して一計を案じました。
旦那が妾に言います。
「おまえの病が不憫でならぬ。どうにかして治してやりたい。今日は名医をお呼びした」
名医登場です。
「寝小便を治すツボがありまして。そこに灸をすえればいっぺんに治りますよ」
なるほど、お灸ですね。
妾は慌てるものの、逃げも隠れも出来ません。俎板の鯉です。
医者は妾の下半身をあらわにして、モグサを卵大の大きさほどに盛り、火をつけます。火がじわじわとモグサに燃え移り…。
きつーいお仕置きです。
妾は耐えられず、許しを乞います。
その日から、妾の寝小便はピタリとやんだそうです。
これがぱっ、と広まって、あちこちで、旦那は妾が寝小便すると下腹部に巨大な灸をすえるようになる、小便組の時代は終わりを告げたそうです。
小便組も知能犯ですが、このお灸作戦も、
お見事!!
それにしても、妾が女性の職業だなんて、ホントに江戸時代って性に対して大らか、開放的だったんだなぁ、と思います。
吉原も、今で言うならテーマパークのようだったとか。
現代と違って娯楽の少ない時代だったからでしょうか?