三国連太郎(2)

もう、暑くて、暑いだけで疲れます。
三国連太郎」ネタの仕事は終えたのですが、故人となってしまわれましたし、戦後の日本映画を代表する俳優であることは間違いないので、変なことは書けません。
三国連太郎調べていると、
変なこといっぱい。
変なのこと書きたい…。
ということで、
仕事で書けなかったことを色々、書いてみようかなと思います。
その前に、
俳優って何なのかな。
と考えました。
自分でない、全く他人の人生を、演じる。
自分とは無関係の人生を生きるわけです。
それは面白いとも言えるし、難しいとも言える。
何にせよ、大変です。
中国から復員して路頭に迷い、神社の床下で寝泊りしていた三国。銀座をぶらぶらしているところを、松竹のプロデューサーに声をかけられ、木下恵介監督、「善魔」の主役に抜擢。三国連太郎はその時の役名。28歳、破格の役者人生が始まります。
役作りのために前歯を抜いた、というエピソードは有名ですが…。
昭和32年の「異母兄弟」です。田中絹代演じるヒロイン、利江が女中奉公に出た軍人の家で、主人、範太郎(三国)に手籠めにされて身籠って、後添えになるんですね。「異母兄弟」とは、範太郎と亡妻との息子達と、利江が産んだ息子達を指します。田宮虎彦の原作ですが、当時三国は34歳。利江役の田中絹代は三国より14歳年上なんですね。…って、48歳?
48歳で女中奉公するかよ〜!?
非常に無理があるのですが、他に女優はいなかったのでしょうか。
舞台ならわかるけど、映画ですからね。
それでも、見事に娘を演じたようです。
軍隊では鬼瓦と呼ばれ、田中絹代とその息子達をいじめ抜く三国ですが、戦後は惨めな老いぼれとなります。
この時の老けメイクで前歯を抜いたようなんですね。治りを早くするために麻酔なしで抜いた、とネットにありましたが、本当なんでしょうか?
それにしても、顔は役者の命…のはず。
それも34歳で、あれほどの美形。
役者バカの範疇超えてます。
この人、公私(演技とプライベート)の境界がないのかな?と思いました。
レイプシーンで本気で女優を殴ったとか、浮浪者の心理を知るために、荒んだ格好でカップルを脅して逮捕されそうになったとか…
有名(らしい)な前張り伝説ってご存知ですか?
60年代、美人女優として一世を風靡していた佐久間良子とのベッドシーンにおいて、
前張りをはずして本番に及んだとか。
さすがに驚いた監督に、三国はこう言ったそうです。
本番スタート、って言ったから」
「伝説」にしてしまったところがすごいです。
スキャンダルいっぱいの三国連太郎ですが、それは多分氷山の一角で、そこが、怪優たる由縁なのかもしれません。
そして、最後まで謎でした。調べてもわからない。誰か、知ってる人がいたら教えてください。
新聞には三国連太郎とあったのですが、ネットを見たら三國連太郎がやたら目につく。
どっちなんですか?