「幸福立国ブータン」(1)

皆さま、本日もご訪問、ありがとうございます。
「禁断」ネタが続いてたのですが、今回は、いつになく、或いは、初の試み?
文化的でインテリジェンスなネタ、いきます!
(娘達の目もあるし(;゚−゚))
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
昨年の11月、ブータン王国、第5代国王夫妻が国賓として来日されたのは、まだご記憶に新しいと思います。映画スター顔負けの若く美しいカップル、華やかな民族衣装を身にまとい、我々を夢の世界に運んでくれました。
その上、
「国民の97%が幸福」(2005年統計)と回答すると紹介されたのは、衝撃的でさえあったのではないでしょうか。
「国民の97%が幸福」――この謎を解き明かしてくれた本、それが「幸福立国ブータン 小さな国際国家の大きな挑戦」白水社)です。
この本との出会いは、著者の大橋照枝、麗澤大学客員教授と知り合えたこと。大橋先生(71)は環境マーケティングの第一人者、2007年1月1日付け、東京新聞の「ブータン特集」記事を見て、「国民の97%が幸福」の実態を探ろうと、同年、8月にブータンへ飛びます。翌年、2008年、二度目のブータン訪問を終え、2010年に書かれたのが、この「幸福立国ブータン」です。
まずは、ちょっとお勉強。
GDP(国内総生産という言葉、よく耳にしますね。国民総生産の場合GNPですが、まぁ、国家の経済効率の指標…国がどれだけ豊かであるかをはかる目安のようなもので、先進国はこのGDPの成長を追求してきたという経緯があります。高度経済成長を経て、GDPがアメリカに次ぐ世界第2位を維持してきた日本、最近、中国に座を奪われ、世界3位になったとか。
で、このGDP(GNP)ですが…。
例えば、戦争や交通事故、環境破壊…。人間の幸福や福祉にマイナスでも、金銭的支払いが生じれば、どんどん加算していくので大きくなる。逆に、人々の福祉に不可欠な、主として女性が担っている家事・育児・介護には賃金が支払われないということで、GDPには一切、加算されない。
経済の大きさをのみを表すGDP(嘗てはGNP)をアメリカ政府の依頼で1930年代に創案した経済学者クズネッツですが、1943年には、
「GNPは社会の福祉を表す指標ではない」と議会で証言したそうです。
以後も、GDPの独り歩きに我慢ならず、60年代、70年代には、多くの社会学者、哲学者などがGDP批判を重ねてきたとあります。
なんか…
ほんまに三輪レイコのブログか…( ̄‥ ̄)=3 フン
自問自答したくもなりますが、はい、難しいお話はここまでです。で、こんな先進国の騒ぎとはかけ離れたところで、
30年も前から、GDPの成長を目指すのではなく、GNH(国民総幸福)を目指すことを国王が決意し、憲法にうたい、実践してきた。これが、ブータンなわけですね。
はい、「国民の97%が幸福」とは、一朝一夕になるものではないわけです。
ブータンとは、ヒマラヤ山脈の東側の内陸国。人口約70万、日本で言えば鳥取の61万、島根の76万に近く、面積は九州の0.9倍にすぎない小国です。
ブータンはGNPよりGNHで行くべきだ」
昨年来日した国王の先代、父親である第4代、ジグメ・シンゲ・ワンチュク国王が発表したのは1976年12月、国王は若干21歳の若さと言います。
「この第4代国王が偉かった( -Д-)ノ」
と大橋先生は声を大にされます。
ヒマラヤの小国(秘境?)ブータンが、GNHという世界中、どこも取り組んでいないスローガンをかかげ、政府、行政、国民が一体となって実践し、「国民の97%が幸福」という夢のような国家を実現したわけです。その上、この国王、51歳という若さで座を5代に譲ります。来日したイケメンの第5代国王は、お膳立てされた神輿(みこし)に乗って、イメージリーダー的な役割を見事に果たしてくれました。
GNH(Gross National Hapiness)について、また、「国民の97%が幸福」というお国の実態については、次回に述べさせていただきます。
ε=ε=ε=ε=( * ̄▽)ノノ