『悪役志願』(2)

前回のあらすじ。
三輪レイコはIプロデューサーに誘われ、黒色奇譚カナリア派の舞台、『悪人志願』を観劇する。黒色奇譚カナリア派は赤澤ムックが主宰し、今回も作・演出をつとめている。赤澤ムックには女優の顔もあった。そして、赤澤ムックは、三輪が感激のあまり二度まで劇場に足を運んだ映画、「結び目」の主演女優だった。「結び目」の絢子役に三輪はぶっ飛んだ。一度目もぶっ飛んだが二度目にはもっとぶっ飛んだ。それが、三輪にとって赤澤ムックを知るきっかけであり、三輪にとって「赤澤ムック」は「赤澤ムック」以前に「結び目」の主役「絢子」なのであった。
『悪人志願』終演後、赤澤ムックがゲストを迎えてのアフタートークがあり、生赤澤ムックを見た三輪は緊張する。そして…赤澤ムックの所属事務所の社長兼マネジャーと十年来の付き合いというIプロデューサー。社長兼マネジャーを紹介してもらい、赤澤ムックとも会えそうな気配が…。

黒色奇譚カナリア派第12回公演『悪人志願』。人気、実力ともに勢いのある黒色奇譚カナリア派。ロビーはなかなかの活気です。名刺を手に、Iさんと赤澤ムックを待ち受けるものの…。
会いたいのか会いたくないのか…わからない。
というより、
別に名刺交換するくらい、何でもないはずが…
待つほどに…
怖くなってきました。
何が?
…よくわからない(/-\*)
多分、「結び目」の主役、「絢子」と黒色奇譚カナリア派を主宰する「赤澤ムック」がいっしょくたになって、気持ちが整理出来なかったのかと思います。この複雑な心境、わかっていただけるかしら…。
で…もう、そろそろ行きましょうか、とIさんに目配せしたところへ、現れたのが…
牛水里美。
別に、こちらへ来てくれたわけではないのですが、
可愛くて、すごいオーラ…。
(●´(ェ)`)ノ゙*:;;;:*☆祝☆*:;;;:*ヾ(´(ェ) `◎)
主役張ってただけのことあります。
小柄なのに、何とも言えない存在感。説得力…。
眼福の至り…というとこで、Iさんと退散することにしました。
アセアセo(^^;o)Ξ(o;^^)oΞo(^^;o)Ξ(o;^^)oドウモ〜♪
高円寺駅前で一杯やってたら、Iさんの携帯が鳴って…間もなく現れたのが、
赤澤ムック。
(ヽ>ω<)ヒイィィィ!!●~*ヒイィィィ!!(>ω<ノ)ノ
の事務所社長兼マネジャー。
と言っても35歳。優上がりというだけあって、なかなかの二枚目です。Iさんとは「コースケ」「ジュンさん」と言い合って、和気あいあい。私が懲りもせず「結び目」に感動して、赤澤ムックの演技にぶっ飛んだこと言ったら、
「会社にオファーが来て、台本読んで、ムックにやった方がいいよ、って勧めたのは俺なんですよ」
ひぇ〜、そうなんだ。何と言っても映画の「主役」ですから。しかも、初主役。てっきり、赤澤ムックが脚本気に入って、体当たりでゲットして社長説得して…だと思ってました。ああ、これ完全に、キャラクターが「絢子」になってる( ̄0 ̄;)
当時はスケジュール的にもきつくて、ベッドシーンの問題もあり…。脚本がよくて「主役」でも、迷いはあったようです。なんだ、全然、絢子じゃない。普通の女の子でないの。それを、コースケさんが赤澤ムックのために、「出た方がいいよ」とアドバイスしたわけですね
撮影に入っても、脚本家がピンク映画書いてたこともあって、結構、過激な描写があり、二度ほど書き直してもらったそうです。事務所のフォロー…。確かにベッドシーンはあったけど、すごく綺麗で、イヤラシさの欠片も感じませんでした。
垣間見た(聞いた)映画の裏舞台。付き合い7年で、赤澤ムックのことを「妹みたい」と言われたのが印象的でした。
そんなわけで…閉店まで楽しく飲んだ高円寺の夜でした。

YAH♪☆0(^^0)*^^*(0^^)0☆♪YAH