「がん」という冒険(97)

さて前回、無料掃除婦として娘のβ部屋を3時間余りかけて(休憩なし)掃除した話をした。すると、

双子の姉のα部屋はどうなっているのか?

というコメントが多数寄せられた、わけでもないが、ついでなのでα部屋をネタに今回は更新する。

というのも、β部屋の大掃除で活気づいたのか、α部屋の汚部屋状態が気になりだしてきたのである。

βが寮に入ったことで、βと共同だった部屋がα部屋となったが、αも片付けられない。私が部屋を覗いて「何してるの?」と聞くと「片付け」とよく言う。それらしいことはしているらしく、床に脱ぎ散らかされた衣類がなくなって床が見えていることもあった。しかし、それは物を移動させただけで翌日には元通り。

捨てる、まとめる、しまう…をしないと片づかないよ。

と私が言っても伝わらない。

要するに、「片付けなければ」という思いはあれど、「片付けられない」のである。

20歳の娘の部屋を母親がごそごそ片付けるのもどうか、と思った。しかし、私は思い出したのである。

去年の夏、α部屋にダニが発生したことを。

\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

これは思い出したくないし、どのように退治したのか、よく覚えていないが、ダニはしつこくて苦労した記憶だけはある。

 

「βの部屋も掃除したから、αの部屋も掃除しようと思うんだけど」

βに気を遣ったようにαにも気を遣う。我ながら涙ぐましい。

目の不自由な人にメガネが必要なように、片付けられない娘には掃除人が必要なのだと思うようになった。そうして、意を決して立ち上がる。

果たして…………………………………………………………………………………、

β寝屋が巨大化したゴミ箱だとすれば、α部屋は、

味噌(必要なもの)もクソ(不要なもの)も一緒。

混沌(こんとん)としたカオス。(入りまじって区別がつかず、はっきりしないさま)
(-_-)/~~~ピシー!ピシー!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
ゴミの分別に徹すればよかったβ寝屋はたやすかった。
広いクローゼットがあり衣類も多いα部屋、もうすぐ大学2年になるのに受験参考書類が処分されないまま。また、いくつもゴミ箱があるのに、部屋の隅が「ゴミだめ」になっていて、床がベタベタネチネチになっている。
掃除婦に徹してもくもくと作業を続けたかったが、深いため息をどうしようもなかった。
ちなみに、αは何をしているかというと、アルバイトの履歴書を書いている。3日前に買った履歴書を書いている。住所、氏名、学歴…まで書いて、「志望動機」でフリーズしているのである。
綿菓子のような埃(ほこり)の固まり、β寝屋とは年期が違う。主に「助けてください」と祈りながら作業を続け、ようやく見通しがついて掃除機をかけると、ザザザーッと音がした。
掃除を始めたのが午後3時半、休憩なしで一通り終わったのが午後10時だから、β部屋の倍かかった。片づいた感想を聞くと「綺麗になった」と言いながら嬉しい顔もしなかったが、母親の疲れ果てた様子に嬉しい顔もできないだろう。
☆この状態を維持してください。そのために、
・動かしたものは元の場所に戻す。
・同じ物はまとめる。(衣類なら下着は下着、ブラウスはブラウス、上着上着
・不要なものはゴミ箱に捨てる。
と言い含める。
結局、履歴書は午前4時までかかり、翌日の面接に持参する。バイト先というのが、イベント後の片付け(午前12時~6時)というのだから、笑える。
そう、ダニは退治できなかったのではなかったか?と思い出す。夏が過ぎるのと同じように死滅…したのだろか?卵が残っていて、夏の訪れとともに再発???
調べて対策を練らねば( `ー´)ノ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
とくにαはアンティークの小物やアクセサリー、鉱石などが好きで、ショップのように壁にディスプレイされていたりする。一方で、床に転がっていたり購入したまま袋に入っていたり、買ったのも忘れているような扱いも見受けられた。
 
 

 

 

 

。βが荷物を整理して出ていくわけもなく、βの整理されない荷物と、片付けない