合格取り消し(4)

4月、門出の時……。

大学生になった双子の妹、βの入学式はwebですませたらしい。

大学に合格したものの、浪人することになった双子の姉、βは、家庭教師付きの宅浪となった。

「(食器の)洗い物」と「洗濯」と「ゴミ出し」は2人でやってね。

とこの春、宣言した。(それまでは、あたりまえのように私がやっていた)

一つ屋根の下に、現役大学生と浪人生(それも双子の姉妹)が暮らすことになった。

どうなることかと恐れていたが…

今のところ、不思議なくらい、平和である。

まずは、大学生になったβだが、遅刻常習犯で、高校の卒業式でさえ、寝坊して朝飯食べられず、

空腹のあまり、卒業式に配られた祝いの紅白饅頭をその場で食った。

というような、後に語り継がれるであろう華々しいエピソードを残したβについて、私は、

大学生になったら、私は知らん。(起こさない)

ということに決めた。宣言もした。

それで単位が取れず進級できず、留年になるのかもしれない。

留年になれば、高い授業料を親が支払うことにはなるが、そんな先々のことまで考えてはいられない。

「明日のことは明日が心配します。労苦はその日その日に十分あります」

(マタイの福音書 6‐34)

私が毎日食べてきた(クリスチャンは、毎日ご飯を食べるように、聖書の言葉を心の栄養・糧(かて)として「食べる」と言う)み言葉である。

朝、起きられないのは、βばかりのせいではない。

主が、βをそのように創られたのなら、責任を取ってください。

主が、βを起こしてください。

ということなのである。

親の意志ではない、β本人が「大学に行きたい」と言ったのだから、自分で起きて、大学に行ってもらうしかない。そして、今、

βは自分で起きて、大学に通っている。

のである。

\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?

1限目に間に合うため6時に起きたβは……

まさに、ミステリーでミラクルであった。

「祈りが聞かれた」ということなのであるが、それはそれで、驚くのである。

宅浪のαは、昼夜逆転してはいるが、家事をしてくれるようになり、料理してくれるようにもなった。

いちいち、口答えすることもなくなり、面倒くさくなくなった。